香港の失業率が過去10年で最悪

更新日:2020年05月20日
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失業率

香港政府統計局が2020年2~4月の失業率を発表し、過去10年で最悪の5.2%(約202,500人)となったことを伝えました。その他注目ニュース「31%の企業が6ヶ月間の経営継続は困難」、「公務員の賃上げ率の推奨値発表、反対の声」と合わせてお伝えします。なお、現時点での香港の新型コロナウイルスの感染者合計は1,055人、退院者は1,025人。昨日は新たな感染確認はゼロでした。

■2~4月の失業率、過去10年で最悪の5.2%
香港政府統計局が2020年2~4月の失業率(季節調整値)を発表し、過去10年で最悪の5.2%(約202,500人)となったことを伝えました。また、消費・観光関連(小売、宿泊、飲食含む)の失業率は過去15年で最悪の9.0%、飲食業界の失業率は12.0%となりました。労工及福利局局長の羅致光は「数ヶ月先も厳しい状況が続くだろう」とコメントをしています。

■31%の企業「6ヶ月間の経営継続は困難」
香港の商工会議所「香港總商會」が、352社(55%が従業員50人未満の中小企業)を対象として新型コロナウイルスの経営への影響についてアンケート調査(5月4日~8日)を実施し、31%が「このままでは経営継続の限界は最大6ヶ月」だと回答したようです。また、経営継続のために実施してきたことでは、41%が「家賃交渉」、38%が「事業投資の削減」、33%が「従業員の勤務時間の削減」、26%が「従業員への無給休暇の要求」と回答がありました。

■公務員の賃上げ率の推奨値発表、反対の声も
香港内の賃金傾向を調査する政府委員会「PTSC」が、公務員の賃上げ率の推奨値を過去10年で最悪の1.15~1.98%と発表しましたが、「賃上げの凍結を視野に入れるべき」との声も多く上がっています。親中派の行政会議メンバーの葉劉淑儀(レジーナ・イップ)は賃上げの凍結に賛成とし「公務員は良い時も悪い時も市民と一緒に切り抜けるべき。多くの市民が失業している」とコメントしました。なお、香港では約177,000人の公務員が働いています。