香港航空が従業員の50%解雇を検討

更新日:2021年06月08日
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航空業界

香港の大手航空会社である香港航空が、大規模リストラ計画として「従業員の50%にあたる約1,000人の解雇」または「少なくとも12機のエアバスA320を12ヶ月運航停止して、貨物輸送を中心に8機のA330を運航」のどちらかを検討していると香港メディアSCMPやThe Standardが伝えています。

香港航空は、2020年の2月と12月に600人以上を解雇、4回にわたる従業員の無給休暇の実施、2021年3から6月まで月2~4日の無給休暇を実施して人件費を5~15%カットしています。今後さらに従業員を解雇することで香港政府から受け取った1億5400万香港ドルの助成金の条件にも違反するといわれています。

エアバスA320の12ヶ月運航停止を選択すると、香港航空は全34機のエアバス(12機のA320、21機のA330、1機のA350XWB)を所有していますが、うち8機のA330のみが貨物輸送のため運航される見込みです。

香港航空は2019年末に財務状態が悪化し、航空機の差し押さえや運航ライセンスの取り消し警告などに直面しました。2020年6月には香港政府が主導する総額390億香港ドルの資金調達計画も発表しています。

今回の報道について、立法会の姚思栄議員(観光業界選出)は「航空業界全体が厳しい状況にあり海外旅行の再開目途がみえない。香港航空は従業員を解雇せざるを得ないだろう。また、新型コロナ以前から経営難であったため持ちこたえることも難しい」とコメントをしています。

< 香港の新型コロナウイルスの状況 >
香港の新型コロナウイルス新規感染者数は昨日7人(域内感染者1人)、感染者合計は11,866人、死者合計は210人となっています。ワクチン接種者合計は1回目接種が約1,557,500人(人口の約20.8%)(シノバック 677,900人、ビオンテック879,500人)、うち2回目接種が約1,122,100人(シノバック472,200人、ビオンテック649,900人)となっています。