香港での人事労務管理について

人事香港での人事労務管理はお任せください。人事労務管理の経験豊富な日本人スタッフが香港の法律に基づき丁寧にサポートします。給与計算やMPF(強制積立年金)の手続きなどにも対応しています。当ページでは香港政府の労働局(勞工處)が公開している「雇用条例ガイドブック」の日本語版と「雇用契約書サンプル」もご覧いただけます

人事労務管理とは、雇用主が従業員に対しておこなう管理のことであり、香港で従業員を雇用する場合には日本の労働基準法に相当する香港の「雇用条例」を理解し、関連する差別条例や最低賃金条例などの知識を備えている必要があります。各種法令への違反が発覚すると罰金または禁固刑となり、ビジネスに支障をきたす恐れがあるため専門家の意見を取り入れながら人事労務の管理体制を社内で整えておくことが大切です。

人事労務管理のサポート内容と費用

香港の人事労務管理はお任せください。経験豊富な日本人スタッフが香港の法律に基づき丁寧にサポートします。電話やメールでのアドバイス業務、雇用契約書の作成や給与計算などの実務などを柔軟に対応します。必要に応じて香港の弁護士との連携もおこなっています。

人事労務管理のサポート内容と費用

月額費用
  1. 電話やメールでのアドバイス:1,000香港ドルより
  2. 給与計算とMPFの手続き:1,000香港ドルより
  3. 雇用主支払報酬申告書(IR56)の作成:1,000香港ドルより
  4. 個人所得税申告書(BIR60)の作成:1,000香港ドルより
※2~4までの費用は従業員1名あたり500香港ドルで計算しています。

人事労務管理のオプションサービス

人事労務管理に関連する業務内容 基本料金(香港ドル)
雇用契約書の作成 3,000~
雇用契約書のレビュー 3,000~
就業規則の作成 3,000~
就業規則のレビュー 3,000~
警告書や解雇通知書などの書類作成 500~
労使トラブルの対応や弁護士の手配 ご要望によりお見積り
上記に記載されていないご要望も承ります お問合せください
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香港政府が定めている雇用条例の概要

香港の雇用条例は香港法第57章で制定されており、従業員の雇用に関する基本法が示されています。香港の雇用条例は日本の労働基準法に相当するもので、従業員の雇用保護を目的としています。雇用条例の対象者は短期長期を問わず雇用契約に基づき就労している従業員と雇用主になります。

香港では雇用主と従業員でトラブルが発生すると従業員が労働裁判所に駆け込むという例が頻繁にみられるため、雇用主は香港の雇用条例を深く理解する必要があります。雇用条例に違反していると判断されると罰金または禁固刑に処される可能性があるため、人事労務管理に詳しくない場合は人事労務管理に詳しい会社にサポート依頼するのが一般的です。以下は香港の労働局がホームページ上で公開している雇用条例ガイドブックの日本語版になりますので必要に合わせてご覧ください。

なお、雇用条例では残業代や就労時間などの規定は明記されておらず、関連する法律もないため、雇用条件は雇用主と従業員で締結した雇用契約書の内容に従うことになります。

雇用条例に記載されていない重要項目

台風や大雨の警報発令時の対応

Warnings: Definitions and Meaning 香港では1年に数回、日本の気象庁にあたる香港天文台から台風や大雨の強さを示す警報が発令されます。台風は「シグナル1、3、8、9、10」で風の強さが表され「シグナル8以上」が発令されると、雇用主は従業員に自宅待機や帰宅を指示するのが一般的です。大雨は「イエロー、レッド、ブラックレイン」で強さが表され「ブラックレイン」が発令されると雇用主は従業員に安全な場所での待機を指示します。シグナル警報発令時の対応は雇用条例には記載がないため、雇用主は従業員に在宅勤務とするのか自宅待機とするのかを事前に示しておくことが人事労務管理をおこなう上で大切です。

雇用契約書の作成とサンプルダウンロード

雇用契約書の作成とサンプルダウンロード

雇用主と従業員との雇用契約は口頭で成立しますが、適切な人事労務管理をおこなうために雇用契約書の締結が大切です。雇用契約書には「賃金(手当や残業代などを含む)、賃金計算期間、契約終了時の事前通知期間、年末手当(ダブルペイ)の有無と算定期間」を記載し、各種手当があれば「残業代、交通費、住宅手当、ボーナス」などを明記してください。雇用契約書は、英語または中国語(繁体字)で2部用意し、労使共に内容チェックをおこない問題がなければ署名をして雇用契約が締結されます。署名済みの雇用契約書の1部は人事労務管理用のファイルに雇用主が保管し、残りの1部は従業員が保管します。

雇用契約書のサンプルは香港政府の労働局のウェブサイトからダウンロードできます。条件追加をしたい場合は、雇用条例や関連法規に違反しない範囲で追加や変更を加えてください。

雇用契約を終了するための手続きと注意事項

雇用契約を終了するための手続きと注意事項

雇用契約の終了(退職・解雇)は、雇用契約書で定めた「契約終了時の事前通知期間」に従って通知してください。退職や解雇が決定した際には退職日などを明確にするため、退職届もしくは解雇通知書を取り交わすことが重要です。早期退職や早期解雇をおこなう場合は「給与額や支払日、有休の取扱い、最終出勤日」を決めて確認書を作成し、雇用主と従業員とで署名を取り交し人労務管理ファイルに保管してください。

なお、正当な理由を持たずに雇用主が従業員を解雇すると労働局から罰金通知を受けることがあるため、雇用条例などを確認しながら正しく手続きをおこなうことが人事労務管理をおこなう上で大切です。

契約違反発覚時の契約解除方法と注意事項

契約違反発覚時の契約解除方法と注意事項

従業員の雇用契約違反が発覚した場合は、雇用契約書の内容に従って対応してください。雇用契約書に処分方法の記載がない場合は、雇用条例や各種法令を参考に対応することになります。香港では「減給、降任、停職」という処分は人事労務管理上ほとんどおこなわれず、軽微な違反に対しては口頭注意や警告書通知をおこなうのが一般的です。

以下に該当する重大な違反者は事前通知なしで即日解雇することができます。即日解雇はとても重い処分であるため、警告書通知をおこない改善がみられなかった場合、または従業員が重大な過失や違法行為を犯した場合におこなうのが通常です。従業員が即日解雇を不服として労働局に相談した場合、雇用主は労働局に対して違反や不誠実な行為を証明する必要があります。

  • 雇用主の合法的かつ合理的な命令に故意に従わない場合
  • 不正行為をおこなった場合(会社命令の場合を除く)
  • 詐欺や不正な違法行為を犯した場合
  • 常習的に職責を果たさない場合

以下に該当する場合、従業員は雇用契約を即日解除することができます。

  • 身体的危険にさらされる恐れがある場合
  • 雇用主から虐待を受けた場合
  • 医師の証明書で永久的に業務が不適合と認められた場合(雇用5年以上の従業員のみ)

賃金の支払方法、最低賃金やダブルペイ

賃金の支払方法

従業員の賃金は、雇用契約書で定められた賃金計算期間の締め日から7日以内に支払う必要があります。月末締めの会社は、祝日や週末に関係なく翌月の7日までに前月分の賃金を支払う必要があります。やむを得ない事情で支払いが遅れる場合は、従業員へ事前に説明をおこない適切に人事労務管理をおこないます。

また、香港には「ダブルペイ」という旧正月前に1ヶ月分の給与額を支払うという古くからの慣習があり、雇用契約書にダブルペイを記載している場合は支払う必要があります。最近ではダブルペイを採用せずに、会社業績や従業員の成績などを評価して金額設定ができるボーナス制度を採用する企業が増えています。

なお、香港の最低賃金は時給37.5香港ドル(2019年5月1日改定)と定められています。フルタイム従業員(正社員)を雇用している場合は、時給ベースで換算した賃金が最低賃金を下回ってはいけないというルールがあります。そのため月給が15,300香港ドル(2019年5月1日改定)の正社員に対しては、労働時間の記録が雇用主に対して義務付けられているため、人労務管理ファイルに適切に保管することが重要です。

MPF(強制積立基金)の加入義務や解約

MPF(強制積立基金)の加入義務や解約

MPF(Mandatory Provident Fund)とは、2000年に香港で導入された従業員の老後生活費確保を目的とした年金制度になります。18歳以上65歳未満の従業員を採用している雇用主は、雇用開始日から60日以内にMPFを取り扱う保険会社や金融機関を通じてMPFに加入しなくてはなりません。MPFは月間賃金の5%(上限1,500香港ドル)を雇用主と従業員がそれぞれ負担して従業員の信託口座に毎月積み立てます。

以下に該当する永久居民ではない外国人従業員(日本人含む)はMPFへの加入が不要です。

  • 就労ビザや投資ビザを取得して働いており、滞在期間が13ヶ月以内の方
  • 就労ビザや投資ビザを取得して働いており、香港外の年金制度に加入している方
MPFの受給開始日は65歳です。外国人従業員(日本人含む)が香港を永続的に離れる場合は、香港の政府事務所で宣誓をして一度に限りMPFを中途解約して満額を受取ることができます。万が一、香港に再度戻ることになり就業をおこなう場合は再度MPFに加入する必要があり、そのMPFは65歳まで解約できなくなります。

雇用や給与に関連する申告書IR56について

人事労務管理の大切な手続きの一つに税務署への報告があります。雇用主は税務署から申告書IR56を取得して毎年4月に前年度(4月1日~3月31日)に支払った給与額や報酬額を申告しなくてはなりません。従業員の雇用や退職時にも税務署への通知が必要です。

雇用主支払報酬申告書(BIR56AとIR56B)

雇用主支払報酬申告書(BIR56AとIR56B)は、従業員や役員に支払った給与額や報酬額を税務署に申告する書類です。BIR56Aには雇用主の連絡先や申告書枚数を記入し、IR56Bには従業員や役員の氏名、住所、前年度の支払報酬額などを記入して税務署に提出します。通常、これらの書類は毎年4月に税務署から雇用主宛に届きます。

新規雇用通知書(IR56E)

新規雇用通知書(IR56E)は、従業員や役員を新たに雇用した場合に税務署へ提出する書類です。IR56Eには従業員の氏名、住所、給与額、雇用開始日などを記入して雇用日から3ヶ月以内に税務署へ提出します。

雇用終了通知書(IR56F)

雇用終了通知書(IR56F)は、従業員や役員が退職する場合に税務署へ提出する書類です。IR56Fには従業員の氏名、住所、支払報酬額、雇用終了日などを記入して退職する1ヶ月前までに税務署へ提出します。

離港通知書(IR56G)

離港通知書(IR56G)は、外国人の従業員や役員が退職して香港を離れる場合に税務署へ提出する書類です。IR56Gには従業員の氏名、住所、支払報酬額、出国予定日などを記入し、出国予定日の1ヶ月前までに税務署へ提出します。また、退職者は税務申告と納税を完了する必要があります。その後、雇用主宛に税務署からLetter of Releaseが届きますので、受取り後に退職者への最後の1ヶ月分の給与を支払います。

非従業員への支払報酬申告書(IR56MとIR6036b)

支払報酬申告書(IR56M)は、非従業員に報酬を支払った場合に税務署へ提出する書類です。IR56Mには非従業員の氏名、住所、前年度の報酬額、期間などを記入して表紙となるIR6036bをつけて毎年4月に提出します。

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