香港の51%が6か月以上生活できるだけの貯蓄がない
香港市民の51%が6か月以上生活できるだけの貯蓄がないと回答したこと、2026年2月〜4月の香港市民の月収中央値は23,600香港ドルとなったこと、キャセイパシフィック航空は7月1日から燃油サーチャージを引き下げること、香港の観光業は2029年までにGDPの5%へ回復する見通しであること、5月のコアインフレ率は1.9%で前月比0.3ポイント上昇したことをお伝えします。
■香港の51%が6か月以上生活できるだけの貯蓄がない
家計管理などについて調査したSun Life Asiaの「第3回財務レジリエンス指数」によると、香港では回答者の51%が、収入や外部支援なしで6か月以上生活できるだけの貯蓄がないと回答し、経済的安定に自信がある人は13%にとどまりました。物価上昇の影響も大きく、68%がインフレにより毎月の支出のやりくりが難しくなったとし、29%が食料品費や光熱費などの必需支出を削減、21%が貯蓄を取り崩していると回答しています。また57%が今後12か月の支出を優先し長期的な資金計画を先送りしており、退職後の備えを検討している人は28%にとどまりました。
■香港の月収中央値、23,600香港ドルに上昇
統計処が2026年6月に公表したデータによると、2026年2月〜4月の香港市民(外国人ホームヘルパーを除く)の月収中央値は23,600香港ドル(約486,000円)となり、前年同期比で1,100香港ドル増加しました。男女別では男性が25,000香港ドル、女性が20,800香港ドルで、業種別では「金融・保険業」が40,000香港ドルと最も高く、次いで「公共行政・社会・個人サービス業」(28,500香港ドル)、「輸出入貿易・卸売業」(26,000香港ドル)が続いています。年齢別では35~44歳が29,300香港ドルで最も高く、若年層および高齢層では相対的に低い水準となっています。
■キャセイ航空、7月1日から燃油サーチャージを引き下げ
キャセイパシフィック航空は、7月1日(水)から燃油サーチャージを引き下げると発表しました。長距離便(北米、ヨーロッパ、中東、アフリカ、南西太平洋)の燃油サーチャージが1,362香港ドルから1,164香港ドルへ、中距離便(南アジア、東南アジア)が633香港ドルから541香港ドルへ、短距離便が339香港ドルから290香港ドルへ値下げされます。一方、中国本土行きは165香港ドル、中国本土発は135中国元(156香港ドル)で据え置きです。同航空会社は、中東情勢に伴う燃料価格の変動を反映させるため、燃油サーチャージの見直しを継続すると述べています。
■観光業、2029年までにGDPの5%に回復へ
香港の観光業について、政府は2029年までに域内総生産(GDP)の5%を占める水準まで回復するとの見通しを示しました。文化体育観光局の羅淑佩局長は、訪港観光客数は今後も増加を続けるとしたうえで、国際的な競争環境の中でも観光産業の経済貢献は回復可能との認識を示し、「近年は香港の安全性に対する誤解もあったが、香港セブンズなどの大型イベントに参加した外国人観光客からの好意的な評価により、世界的な認識は改善しつつある」と述べました。なお、観光業のGDP比は直近で約2.8%(2024年)にとどまっており、コロナ前の水準への回復が課題となっています。
■5月のコアインフレ率は1.9%で前月比0.3ポイント上昇
5月のコアインフレ率(一時的な要因で価格が大きく変動する品目を除外して計算された物価上昇率)は1.9%となり、前月比で0.3ポイント上昇しました。総合消費者物価指数では前年同月比2%上昇し、増加幅が拡大した主な理由としては、交通費や観光パッケージツアー料金の上昇、および医療・保健サービス費用の増加が挙げられています。
