香港政府「食料品のパニック買いは不要」

更新日:2022年03月04日
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物流混乱

本日は、食料品の買占めが発生している状況について香港政府がパニック買いは不要と話したこと、物流の大混乱でネットショップにも影響していること、公共交通機関の運行状況が大きく悪化していること、飲食店が2,500店倒産すると飲食業協会会長が話したことをお伝えします。

■香港政府「食料品のパニック買いは不要」
香港での新型コロナウイルスの感染拡大により、ロックダウンに備えた食料品の買占めが発生している現在の状況について、香港政府の運輸・住宅局の陳帆(フランク・チャン)局長は「すでに水曜日に冷凍豚肉100トン(通常供給量の1.9倍)と野菜2,500トン(1.1倍)が到着している。食料の供給は保障されておりパニック買いの必要はない。価格はまもなく元に戻るだろう」と話しました。

■物流の大混乱でネットショップにも影響
新型コロナウイルスの感染拡大により、香港内の物流に大きな影響がでています。

香港で宅配事業を手掛けるSF Express(順豊エクスプレス)は「一部地域で集荷サービスを停止したため、利用者は事業所や集荷ポイントに荷物を運ぶ必要がある。速達便においても配達時間は保証できない」と案内しています。

香港の最大手ネットショップ「HKTV mall」は利用者に向けて「新型コロナで深刻な人手不足となっており、支払い済みの注文も取り消しとなる可能性がある。サプライヤーの注文への対応も不十分であり、物流パートナーのサービス停止も発生している」と案内しています。

■公共交通機関の運行状況が大きく悪化
新型コロナウイルスの感染拡大により、交通手段にも大きな影響がでています。

地下鉄運営をおこなうMTRでは、従業員の20%である2,000人以上が新型コロナに感染し、運行頻度の調整がおこなわれています。現在、出勤者の残業や休日出勤に頼り運営がおこなわれているようです。

フェリー運行会社のフォーチュンフェリー社は、セントラルとホンハム間の運行停止に加えて、来週火曜日から北角とクントン間、クントンとカイタック間の運行も停止する予定です。

■協会会長「飲食店が2,500店倒産する」
香港餐飲聯業協会の黄家和(サイモン・ウォン)会長は「飲食店が来月末までに2,500店倒産し、7,000店が営業停止に追い込まれる。第6弾の助成金だけでは十分でない」と発言し、香港政府にさらなる支援を求めました。

< 香港の新型コロナウイルスの状況 >
香港の新型コロナウイルス新規陽性者数は、昨日56,827人(入境時・隔離中の発見2人、香港市中感染56,825人)、感染者合計は138,145人(陽性者合計350,557人)、死者合計は1,366人、入院者数は6,698人となっています。

ワクチン接種者合計は1回目接種が6,242,984人(89.7%)(シノバック2,650,766人、ビオンテック3,592,218人)、うち2回目接種が5,235,947人(77.6%)(シノバック2,028,174人、ビオンテック3,207,773人)、3回目接種が1,866,597人(シノバック676,462人、ビオンテック1,190,135人)となっています。