「生活の質」香港は56都市中44位 東京はアジア1位

更新日:2019年05月22日
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生活の質ランキング

ドイツ銀行が世界の56都市を対象に生活の質ランキング「Mapping the World’s Prices 2019」を発表。世界1位はチューリッヒ(スイス)、2位はウェリントン(ニュージーランド)、3位はコペンハーゲン(デンマーク)となり、香港は44位となりました。東京は世界14位でアジアでは1位となっています。

ドイツ銀行による生活の質ランキングは「購買力、安全、ヘルスケア、生活費、住宅、公害、気候」を評価した総合ランキングとなっています。加えて生活費や物価を示す具体的な項目として「税引後の月収、中程度の2ベッドルーム家賃、デート費用、iPhone XS価格、5つ星ホテル価格、コカコーラ価格、近所の飲み屋のビール価格、ナイキやアディダスのスニーカー価格、リーバイス501価格、公共交通機関の月間パス価格、ガソリン価格、タクシー運賃、ジム会員費、ヘアカット価格、マールボロたばこ価格等」のランキングもそれぞれ掲載され興味深い内容となっています。

例えば「中程度の2ベッドルーム家賃」に注目すると、香港は世界1位の月3,685米ドル(約405,350円)、東京は10位で1,903米ドル(約209,330円)。「共働き夫婦の給与から家賃を差し引いた後の残額」に注目すると、東京は19位で1,908米ドル(約209,880円)、香港は39位で557米ドル(約61,270円)となっています。特に香港は、2014年の1,050米ドル(約115,500円)から約半分へ減少していることを考えると、家賃の高騰が生活を圧迫していることがうかがえます。他にも香港は「ガソリン価格」や「ジム会員費」の高さで世界1位となっています。

香港メディアSCMPは、香港に拠点を置くモバイルゲーム・アプリ開発会社Animoca Brandsを取材し香港の長所について尋ねたところ、「テクノロジー系のスタートアップであれば香港が有利。東京は空気が新鮮で食べ物も美味しいが、英語の使用率が低めであるため外国企業のスタートアップには厳しい。香港は英語使用が一般的で多様性やグローバル人材が豊富、そして食べ物も美味しい。シンガポールは香港と同様の長所があるが中国のような巨大マーケットに遠い。」との回答があったそうです。