香港市民が中国から広州鼠王を招きネズミ駆除を強化

更新日:2019年05月24日
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ネズミ駆除

香港ではネズミから人間へのE型肝炎ウイルス(HEV)感染が3件確認されており、死亡者も1名出ています。香港政府は年間予算9,100万香港ドル(約12億7,400万円)以上をかけネズミや害虫駆除に取り組んでいますが効果はなく、しびれを切らした市民は中国から広州ネズミ王の李鏡氏を招き入れ、市民らは秘伝のメニューとネズミ駆除のワザを習得したようです。

九龍城区、油尖旺区、深水埗区の3地区から招かれた広州ネズミ王は助手10名を引き連れて、深水埗(サムスイポー)、紅磡(ホンハム)や旺角(モンコック)街市などの30~50か所に罠を仕掛け、一晩で7匹のネズミを捕まえ、以下のワザと秘伝のメニューを伝授したようです。

・ネズミ捕りの籠にチャーシューや鶏肉を入れ粘着シートを敷く
・チャーシュー単体は雄ネズミに有効 ・チャーシューに鶏肉の血を加えれば雌ネズミに有効

・チャーシューに粉ミルクを足せば子供のネズミに有効

香港政府の食物環境衛生署はネズミ駆除のために、エサにはサツマイモやチャーシューが有効だとし、1つのエリアに10の仕掛けをしましたが、2匹のネズミを確保したのみで効果は殆ど得られていなかったようです。

今後の政府の取り組みとして、衛生担当の「食物環境衞生署」、住宅担当の「房屋委員會」、道路担当の「路政署」などが協力し、ネズミの餌や棲家の排除、ゴミ捨て場の衛生向上などを進めており、今後は裏通りにゴミをため込むレストランの取り締まりを強化すると発表しています。

ネズミ由来のE型肝炎ウイルスが世界で初めて人間に感染したのは2018年9月で、ネズミの糞に接触した食べ物を摂取したため感染した可能性があると報じられていましたが、香港大学がその原因を現在調査しています。