最低賃金が時給37.5香港ドルへ上昇

更新日:2019年05月02日
LINEで送る
Pocket

最低賃金アップ

5月1日より、香港の最低賃金が時給37.5香港ドル(約533円)に引き上げられました。最低賃金の引き上げにより、清掃業、ビルやアパートの警備職員や小売業の時給が上がると言われていましたが、実際には多くの企業が時給40香港ドル(約569円)以上に設定していると報告されています。

環境衛生業界大聯盟(清掃業界)のトップである甄瑞嫻は「私の会社では95%が最低賃金を上回っており、時給45香港ドル(約640円)の会社もあるようだ。しかし清掃業界の人手不足は深刻で、時給は常に上昇は続いている」と話しています。

香港物業管理公司(不動産管理会社)協会会長である陳志球は「ビルの警備職員の時給は最低賃金をはるかに超えており、時給の引き上げの影響はない」と話しました。

一方、清掃業界で20年以上働いている林氏は「清掃業界で働いている知り合いの多くは最低賃金しか受け取っていない。生活が苦しいので最低賃金を時給50香港ドルくらいに引き上げて欲しい。政府は年に1回ペースで時給の見直しをしてほしい」と訴えています。

なお、2018年度の日本の最低賃金の時給は東京都985円、大阪府936円、鹿児島県は最も賃金が低く761円、全国平均は874円となっています。日本よりも物価の高い香港では、最低賃金での暮らしに無理があるようです。