香港の中古住宅価格が下落中 最大20%下落の予想も

更新日:2018年11月05日
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不動産下落

香港の中古住宅価格が下落を始めており、最大20%下落する可能性があるとして香港メディア星島日報が物件名とともに報道しています。大手不動産会社「中原地産」は今週、中古住宅価格指数が全体で0.58%下落、香港島エリアでは1.54%下落、ここ14週間で下落幅が最大となったことを伝えています。住宅価格の下落は市民には吉報ですが、それでもアパート購入(約33平米)のための頭金を貯めるには平均で11年かかるというデータがあります。

中古住宅価格の下落の背景には「米中貿易戦争、政府が提案中の空置稅(1年以上空き家で置いた場合に課される税)、香港のメイン銀行の利息増加」などの多くの要因があるようです。星島日報が伝えた住宅価格が下落している物件情報は以下となります。

●北角「City Garden」、773sqft(約71平米)

1,350万香港ドル(約1億9,500万円)から1,025万香港ドル(約1億5,800万円)

●九龍湾「Amoy Gardens」、350 sqft(約33平米)

高価なLブロック部屋600万香港ドル(約8670万円)が540万香港ドル(約7800万円)

●大角咀の賃貸マンション、390 sqft(約36平米)

家賃が月2.5万香港ドル(約36万1000円)から2.4万香港ドル(約34万7000円)

一方、香港不動産に関する政治団体の「公屋聯會」が香港大学の調査プログラムを通じて行ったアンケートでの代表的な結果を以下に伝えます。(期間:10月11日~25日、18~45歳、508名対象)

・毎月13,000香港ドル(約19万円)の貯金で、11年で住宅購入の頭金が貯まる
・81.3%が親の援助なしの貯金だけでは住宅購入の頭金が貯められない

・不動産価格や所得のデータによると社会的危機が起こりかねない状況

香港の不動産価格下落は予測が難しいとされていますが、今後の変化に注目です。