富裕層にとって最も魅力的な移住先2026

更新日:2026年06月17日
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移住先

2026年に国際的に移動する富裕層にとって最も魅力的な移住先について調査した「プライベート・ウェルス・マイグレーション・レポート2026」を英コンサルティング企業ヘンリー&パートナーズが発表しました。税務、生活の質、永住権などの項目で評価されており、最も評価が高かったのはシンガポールとなりました。香港は12位で、競争力のある国・地域として選ばれています。

1位のシンガポール(スコア100点満点中79.5点)に続いて、2位はニュージーランド(75.8点)で、この2か国は富裕層の移住先として「一流」の国・地域として選ばれました。3位はケイマン諸島(74.3点)、4位はキプロス(73.5点)、5位はオランダ(72.8点)、6位はポルトガル(72.5点)、7位はイタリア(72.3点)、8位はバミューダ(72.0点)となり、これらは富裕層の移動先として「強い」国・地域として選ばれました。伝統的なタックスヘイブンだけでなく、欧州の生活環境の充実した国々が上位に入っている点は、現代の富裕層が「生活の質」を重視している証拠と言えます。

次に、9位はウルグアイ(71.8点)、10位はラトビア(71.7点)、11位はパナマ(71.5点)、12位は香港(71.2点)、13位はスイス(70.8点)、14位はギリシャ(70.5点)、15位はコスタリカ(70.2点)、16位はモナコ(70.0点)となり、これらは富裕層の移住先として「競争力のある」国・地域として選ばれました。激しい誘致合戦の中でも、独自の強みで資産家を惹きつけているグループです。

一方、富裕層の移住先として「競争圧力にさらされている」国・地域としては、ドイツ(69.7点)、ノルウェー(69.0点)、英国(68.3点)、韓国(66.2点)、フランス(65.7点)が挙げられています。富裕層の海外移住サポートをおこなうヘンリー&パートナーズによると、英国に住所を持つ個人(うち約半数が外国人)からの問い合わせは、2024年から2025年にかけて15%増加しました。国家の締め付けや増税路線が、明確に富裕層の離反を招いている厳しい現実がこの数字に表れています。

また、富裕層の移住先として「構造的な課題に直面している」国・地域には、ブラジル(64.2点)、中国(60.5点)、ロシア(58.7点)、インド(56.5点)が挙げられています。レポートでは「中国とインドは依然として世界で最も重要な新たな富の源泉の一つであるが、資本規制、税制の複雑さ、国際的なアクセス、地政学的な不確実性、より広範なライフスタイルや多様化へのニーズといった要因が、富裕層の戦略に影響を与えている」と述べられています。どれだけ富を生み出す力が強くとも、国家による縛りが強ければ資産を守りたい富裕層からは敬遠されるというシビアな資本の論理が伺えます。

レポートでは香港について、「香港はファミリーオフィス活動と投資家の移住需要が再び勢いを増し、新たな展開を見せている」と述べられています。アジアの主要な金融ハブとしての実利と利便性が、再び世界の投資家から再評価されている兆候として注目されています。