香港の将軍澳で2020年以来初のデモ行進

更新日:2023年03月27日
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埋め立て計画

香港の将軍澳(チョンクワンオウ)で香港政府の埋め立て計画に反対するデモ行進がおこなわれました。約80人が参加し2020年以来初めて香港警察の承認が得られたデモ行進でした。香港でのデモ行進や集会は、2020年以降、新型コロナウイルス対策を理由に許可が得られていませんでした。

香港基本法は、市民が集会や行進をおこなう権利を保障していますが、50人を超える集会または30人を超える行進をおこなう際には、主催者が香港政府ホームページのフォームから情報送信をして承認を得る必要があると公安条例第245章で定められています。

必要情報は、主催者の氏名、香港IDカード番号、住所、電話番号、集会または行進に関わる組織情報、実施日時と内容、場所とルート詳細、目的、主題、参加人数など様々であり、原則として集会や行進がおこなわれる7日以上前に提出する必要があります。

昨日は「将軍澳沖の埋め立て、セメントプラント、廃棄物処理場に反対する」と書かれたバナーを掲げたデモ行進がおこなわれ、香港警察は参加者全員に対して、抗議活動の名称と日付が書かれた番号バッジの着用、マスクの着用禁止を要求しました。許可レターには様々な禁止事項や条件が書かれていたようです。

香港政府の発展局は政府新聞で「政府は表現の自由の権利を尊重しており、様々な手段で地元住民の意見に耳を傾けてきた。2月と3月に西貢区議会出席をはじめ、住民との協議セッションを10回以上開催してきたほか、地元リーダー主催の会議にも招待され参加している。発展局は埋め立て規模の縮小や、施設の一部を洞窟に移設する可能性を検討する。また、施設のデザイン、外観、運営が地域社会の邪魔や迷惑にならないようにする」と述べました。