新型ウイルス、新たな感染者は1人のみ

本日は、「BARで誕生日会、64人に罰金、経営者に禁固刑」、「フードデリバリー各社の注文数や登録店舗数が増加」、「小売業、約5,200店が閉店し約1万人解雇と予想」を注目ニュースとして取り上げました。

また、香港での新型コロナウイルスの感染者は、昨日から1人のみ増え計1,017人、うち退院者数は485人となっています。新たな感染者は4月1日にイギリスから帰国した19歳学生で、ホテルでの14日間隔離を終え自宅に帰った後に再度検査を受けて陽性が確認されました。感染者の増加は緩やかになっていますが、衛生署の張竹君氏は「イースター連休に多くの人が外出していた」と指摘し、感染対策を続ける重要性を述べています。

■BARで誕生日会、64人に罰金、経営者に禁固刑
香港では4月3日からアルコールを提供するバーの営業が禁止されています。4月8日、尖沙咀のレストラン＆バー「泰斗 Thai Master」で、64人（14～60歳）が集まり誕生日パーティーをしていたところに警察の調査が入り、バー経営者（23歳）に禁固1週間、利用者64人全員に罰金2,000香港ドル（約28,000円）が科されました。警察官は閉店中であるはずの店舗から音楽や話し声が聞こえ、15～20人が裏口から出入りしているのを発見し調査をおこなったと伝えています。

■フードデリバリー各社の注文数や登録店舗数が増加
フードデリバリーの「Deliveroo（デリバルー）」、「Foodpanda（フードパンダ）」、「Uber Eats（ウーバーイーツ）」での注文数が増加しており登録店舗数も増えています。香港メディアSCMPは各社にインタビューをおこない以下の内容を伝えています。

・Deliveroo（デリバルー）6,500店舗登録
「1～3月の売上と注文数が昨年と比べて2倍になった。1～3月だけで登録店舗数が1,500店増え、6,500店になった」

・Foodpanda（フードパンダ）7,000店舗登録
「新規登録の問い合わせが4倍になった」

・Uber Eats（ウーバーイーツ）2,500店舗登録
「我々のテクノロジーを提供してレストランやホテルと共に働くことにとても興味がある」

また、上記の3社の他にも、5つ星ホテルの「マンダリンオリエンタル（中環）」でも独自のデリバリーがおこなわれており注目されています。

■小売業、約5,200店が閉店し約1万人解雇と予想
香港の小売管理協会が、小売業153社を対象として新型コロナウイルスの影響に関する調査をおこない、96％が損失を受けていると回答し、37％が4ヶ月以上の経営は続かない、20％が8ヶ月以上の経営は続かないと回答があったことを伝えました。

また、小売管理協会は回答結果をもとに「このような状況が続けば、5月末までに5,200店が閉店し10,400人が解雇、8月末までに6,600店が閉店する可能性がある」とも伝えています。

政府は、従業員数を維持した場合に限り労働者賃金の50％を6ヶ月間補助する計画を発表していますが、小売管理協会は「短期的な援助が得られても、現在の状況が続けば閉店する店舗が現れ、従業員は解雇される。政府からの補助金はありがたいが、従業員の給与のコミッションの部分は考慮されていないし、店舗数を減らす企業は従業員数を維持するのは難しい」など話しています。