フィリピン人家政婦のクリケットチームが誕生

更新日:2017年11月13日
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クリケット 香港

香港でフィリピン人ヘルパー(家政婦)のみで構成されるクリケットの女子チーム「SCC Divas」が誕生しました。このチームは野球やソフトボール経験者によって結成されたチームで現在は育成リーグ所属、2~3年後には上位リーグ(エリートリーグ)に昇格をして優勝を目指すと意気込んでいます。(クリケットとは、野球に似るイギリスの国技で、香港では1840年代から親しまれている人気スポーツ。)

チーム「SCC Divas」を率いるのはフィリピン人ヘルパーのジョジーさん(49歳)。11歳から高校までは女子野球選手、大学では奨学金を受給してソフトボール選手として活躍しました。大学卒業後は家庭が貧しく2005年にヘルパーとして香港に渡航、仕事の傍ら野球を続けていたところ、その実力が注目され2015年に香港クリケットクラブ(HKCC)の女性チーム「Willow Wielders」に入団。入団から3年が経過する頃、ジョジーさんの心の中で「香港内のフィリピン人ヘルパーの中で、クリケットを広めたい。スポーツを楽しみたい。」という思いが強くなり、チーム「SCC Divas」を結成。

現在、チームSCC Divasの選手は26名。選手全員が月~土まで香港の各家庭でヘルパーとして働き、日曜日になると練習のために集まっているそうです。ジョジーさんは記者からのインタビューに対して、「日曜日にスポーツを楽しむことが私達の喜びになっている。」と嬉しそうに答えていたそうです。

なお、SCC Divasの監督は、パキスタン生まれの男性クリケット選手ナジーブ・アマール氏で、香港代表女子チームの監督を務めていたこともある人物。チームマネージャーも「まずは来年、育成リーグで優勝。そして香港チャンピオンが目標だ。」と意気込んでいます。

香港ならではの環境で、スポーツを通じて様々な国籍や職業の人々が交流を深めていくのは素晴らしいことですね。