香港大学が老化防止(若返り)トマトを開発

更新日:2017年11月13日
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トマト

香港大学の研究チームが11月9日に、通常の何倍もの老化防止成分を含むトマトの開発に成功したと発表をおこないました。人間が食べられるまでには更なる実験が必要とのことですが、今後は老化防止クリームや日焼け止めローションなどにも使用できるのではないかと期待されています。

今回開発されたトマトはカラシナ(インディアンマスタード)の遺伝子が組み込まれています。見た目や大きさは一般的なトマトと変わりませんが、ビタミンEは5.9倍、プロビタミンAは2.7倍、リコピンは2.1倍含まれており、これらの成分はすべて「抗酸化物質」と呼ばれ若返りに効果があるとされているようです。また、保湿剤などに用いられ肌を保護する成分、スクアレンは3.1倍、血液中のコレステロールを減らすフィトステロールは1.9倍含まれているとも発表されています。

本研究を率いた香港大学生物科学学院の女性教授M.L. Chyeは「食用作物の遺伝子組換えは、人間が食べる野菜やフルーツ、そして家畜・水産動物のエサに更なる価値を加えられる。」とコメントしており、今後は動物実験で健康への効果を検証する計画をしています。

世界では遺伝子組換え作物の生産には賛否があります。アメリカの大豆やトウモロコシの約90%は遺伝子組換えにより生産されていますが、日本では遺伝子組み換え作物規制条例で規制されており、ヨーロッパでも厳しい規制があるため一部の国でしか生産はおこなわれていません。