香港天文台、熱中症防止の3段階警報の導入開始

更新日:2023年05月09日
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熱中症予防

香港天文台は、熱中症防止のための3段階(黄、赤、黒)の警報システム「工作暑熱警告(Heat Stress at Work Warning)」を5月15日(月)より導入・開始します。併せて労働局による熱中症防止のガイドラインも発表されました。熱中症から従業員を守るために警報の色と仕事内容の組み合わせにより、作業中止や休憩が指示されることになります。

●熱中症防止の3段階の警報について
熱中症防止のための警報は以下の3段階に分かれます。ニュース、香港天文台ウェブサイト、政府プレスリリースで発信され、香港天文台のアプリ「MyObservatory」や政府情報アプリ「GovHK Notifications」で通知を受け取ることもできます。警報は1時間毎にアップデートされていきます。

黄(黃色工作暑熱警告):暑熱指数30以上32未満、特定の職場環境における熱ストレスが高い
赤(紅色工作暑熱警告):暑熱指数32以上34未満、特定の職場環境における熱ストレスが非常に高い
黒(黑色工作暑熱警告):暑熱指数34以上、特定の職場環境における熱ストレスが極めて高い

●警報が発令時の対応について
仕事内容として、屋外労働やエアコンのない屋内労働において、Light(軽労働:警備員や不動産管理)、Moderate(中等労動:清掃員や配達員)、Heavy(重労働:大工や荷物運び)、Very Heavy(極重労働:鉄筋工や足場工)に分類されます。そして警報が発令された色により労働局のガイドラインをみて従業員に指示していくことになりますが、義務(強制)ではなく勧告となります。

例えば、Heavy(重労働)であり黄色警報が発令された場合は、1時間に30分作業30分休憩、赤色警報は1時間に15分作業45分休憩となります。この内容は以下の労働局のガイドライン41ページに記載されています。

https://www.labour.gov.hk/common/public/oh/Heat_Stress_GN_en.pdf

労働局の副局長の馮浩賢は「過去6〜7年間のデータをみると、黒色警報の基準に達したことは一度もなかったし、赤色警報が出ることもあまりなかった。昼間に黄色警報が出ることが多いだろう」とコメントをしました。