ワクチン接種で新型コロナ制限緩和を発表
香港政府は昨日、ワクチン接種と追跡アプリ(安心出行)の利用を条件として新型コロナウイルス対策の制限緩和をおこなうワクチンバブルのコンセプトを発表しました。主に「飲食店の制限緩和、バーなどの営業再開、海外からの入境時の隔離期間の短縮」についての発表がおこなわれました。以下に詳細をお伝えします。
なお、ワクチンバブルの実施日は現時点で未発表であり、現在の新型コロナウイルス対策制限は少なくとも4月28日(水)まで延長されます。
■飲食店の制限緩和について
飲食店では3段階に分けた制限緩和を実施。(現在は1テーブル4人まで、店内飲食は朝5時~夜10時まで、収容人数は50%まで、宴会は20人までが条件となっています。)
・第1段階
従業員がワクチンを1回接種しており、顧客がアプリを利用して入店している場合、1テーブル6人まで、深夜0時までの店内飲食を許可。収容人数は50%までを維持すること。
・第2段階
従業員がワクチンを2回接種し14日経過しており、顧客もワクチン接種を1回接種しておりアプリを利用して入店している場合、店舗はクリーンゾーンを設けて顧客を着席させることで1テーブル8人まで、深夜2時まで店内飲食を許可、宴会は100人まで許可。
・第3段階
従業員と顧客がワクチンを2回接種して14日経過している場合、1テーブル12人まで許可。
■バー、カラオケ、雀荘などの再開について
バー(パブ)、カラオケ、雀荘、浴場、パーティールーム、ナイトクラブの6種類の施設について、業種に応じて段階的に営業を再開。例として、以下のようにバー(パブ)に関する発表のみがおこなわれました。
1.従業員と顧客の両方がワクチンを1回接種し、全顧客が入店時にアプリ利用する場合に営業再開を許可する。人数制限などが必要。
2.営業再開から約8週間後、従業員と顧客の両方がワクチンを2回接種し14日経過している場合、制限を緩和する。
また、6種類の施設について、4億香港ドルの助成金が準備されるとのこと。
■海外からの入境時の隔離期間の短縮
低リスク国(現在:オーストラリア、ニュージーランド、シンガポール)からの入境者がワクチンを2回接種し14日経過している場合は、隔離期間を7日間または7日間より短くする。中リスク国からの入境者がワクチンを2回接種し14日経過している場合は、隔離期間を14日間または14日間より短くする。現在は、海外からの入境者は通常21日間、低リスク国(オーストラリア、ニュージーランド、シンガポール)からの入境者は14日間のホテル隔離が義務付けられています。
なお、ワクチンバブルの発表とは別に、5月中旬から一部の中国人に対してワクチン接種をしなくても隔離免除で香港に入境できるようになります。入境72時間前に新型コロナウイルス検査をおこない陰性である証明をおこなう必要があり、3つの入境場所(香港国際空港、港珠澳大橋、深セン湾)にそれぞれ割与えられた人数のみが入境できます。入境目的は特に問われることはなく、家族の訪問やビジネスなどどのような目的でも受け入れるとキャリーラム行政長官は話しました。
< 香港の新型コロナウイルスの状況 >
香港の新型コロナウイルス新規感染者数は昨日13人、感染者合計は11,595人、退院者合計は11,214人、死者合計は207人となっています。ワクチン接種者合計は1回目接種が約597,400人(人口の約8.0%)(シノバック351,800人、ビオンテック245,600人)、うち2回目接種が約280,500人(シノバック156,100人、ビオンテック124,400人)となっています。