香港で働くヘルパー43名がイスラム過激派をサポート
更新日:2017年07月27日
香港で家政婦として働く(または経験のある)インドネシア人ヘルパーのうち、少なくとも43名が「IS(イスラム国)」をはじめとするイスラム過激派組織のメンバーをサポートしているとの報告書が、インドネシアのシンクタンク「紛争政策分析研究所(IPAC)」により昨日発表されました。
IPACによると、香港内でヘルパーとして働くインドネシア人は約15万3,000人。慣れない生活環境から心のよりどころを求めた結果、フェイスブックなどでたまたま知り合ったイスラム過激派組織の男友達に引き寄せられて過激思想に転向するケースや、力を得たいがために組織に加入するケースなどが確認されているようです。香港メディアでも、休日に香港内の公共エリアに集まるヘルパーのグループに対して、IS支持者が勧誘チラシを配布する動きがあったと報道されていました。
またIPACは、東アジア全体でイスラム過激派組織をサポートするインドネシア人女性が50名(香港43名、台湾3名、シンガポール4名)いると発表しており、2016年12月にインドネシアのバリ島で自爆テロを実行しようとして逮捕された女性Ika Puspitasariもその中に含まれているとのことです。現時点で、イスラム過激派に金銭的に援助をしている女性、戦闘員と結婚をした女性、自ら爆破テロに参加した女性がいることが分かっているようです。
IPACはインドネシア政府に対して、「海外の雇用エージェントは、インドネシア女性が過激派組織の誘いに乗らないようトレーニングを提供すべきだ」とコメント。一方、移民労働者の権利保護団体AMCBは、「IPACの報告書は香港の移民コミュニティに対する差別や暴力につながる恐れがある」と指摘しています。