2024年の香港は多くの生活費が値上げとなる見込み
2024年1月1日、香港政府トップの李家超(ジョン・リー)行政長官は自身のフェイスブックページで香港政府の今年の目標2つ(香港経済の活性化と市民の生活の向上)を掲げました。しかし、2024年は電気、水道、駐車場、電気自動車の充電、家庭ゴミの料金など、香港市民の生活費に関連する項目の値上げが多くなりそうです。
電気料金は、世界の燃料価格の下落により香港の電力会社2社(HK Electric、CLP)が2024年1月の料金は2023年1月より安くなると発表しています。しかし、燃料価格の変動に合わせて毎月料金の調整がおこなわれるため今後は値上がりする可能性もあるようです。
水道料金は、香港政府の水務署(日本でいう水道局)が保有する水資源だけでは不十分であるため中国本土の広東省から水を輸入していますが、広東省からの水価格が前年比2.39%上昇となっているため今後の水道料金に影響しそうです。香港政府は水道料金の調整を検討しており、2024年前半に見直しが完了する予定です。
駐車場料金は、香港政府の住宅委員会が管理する駐車場の料金を1月1日より値上げしました。住宅委員会は香港の約200か所で約34,000台の駐車スペースを管理しており、主に月極料金で貸しています。自家用車の月極料金は屋外駐車スペースで1,570香港ドル〜2,610香港ドル、屋根付き駐車スペースは1,900香港ドル〜3,150香港ドルとなっています。
電気自動車の充電は、これまで香港政府が管理する駐車場では無料で充電スタンドを提供していましたが、段階的に民間企業に運営を引き継いでおり有料化を進めています。目安として、葵芳駐車場の充電スタンドは1時間当たり19香港ドル、堅尼地城駐車場は1時間当たり21香港ドルとなりました。
家庭ゴミは、2024年4月1日から指定の有料ゴミ袋の使用が必須となります。指定の有料ゴミ袋は9種類のサイズ(3L、5L、10L、15L、20L、35L、50L、75L、100L)あり、1L(1リットル)につき0.11香港ドルで、スーパーマーケット、コンビニ、郵便局、自動販売機、オンラインで購入できるようになります。指定の有料ゴミ袋に入りきらない粗大ゴミは、指定ラベルを貼付してゴミ出しすることが義務付けられ、1個あたり一律11香港ドルがかかります。3人〜4人家族が10リットルまたは15リットルの指定ゴミ袋を毎日使う場合、月に30香港ドルから50香港ドルとなると当局は見積もっています。