日本人の人気旅行先トップ10から香港が消える

更新日:2023年12月21日
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ソウル

日本の旅行大手のHISが、年末年始(12月23日~1月3日出発)の「海外旅行先人気トップ10」を発表し、1位ソウル、2位台北、3位ハワイ、4位バンコク、5位グアム、6位釜山、7位シンガポール、8位セブ島、9位ケアンズ、10位パリとなりました。

この件について、在香港日本国総領事館の岡田健一総領事は「新型コロナウイルスのパンデミック前は香港が日本人にとって人気の旅行先だった。価格高騰(円安の影響もある)に加え、2019年以降の社会情勢に関する日本での報道で香港の印象が悪化したことも理由だろう」とコメントをしました。

一方、香港人にとって日本は人気ナンバーワンの旅行先であり、日本政府観光局(JNTO)が香港人6,133人に実施したオンライン調査によると、512人(26%)が新型コロナによる制限の解除後に日本を3回以上訪問したと回答しました。また、旅行予約プラットフォームKlook(クルック)の調査でも、香港人の旅行先の1位は日本、2位台湾、3位タイ、4位韓国の順となっています。

統計データをみると、2023年1月から10月までに日本を訪れた香港人は166万人で、香港を訪れた日本人は25万人でした。2019年は日本を訪れた香港人は230万人で、香港を訪れた日本人は66万人でした。日本を訪れた香港人の数はパンデミック前の水準に戻りつつあり、2023年10月だけみると18万人で2019年10月の0.7%減となっています。

日本を訪れた香港人の旅行支出は増加しており、2019年は1人当たりの平均支出額は15万4,000円でしたが、2023年7月から9月までは22万5,000円でした。岡田健一総領事はこれについて「主な理由は3つで、円安、香港人が日本に長期滞在を選んだこと、そしてパンデミック後のリベンジ支出によるものだろう」とコメントしました。