香港人の殺人事件の容疑者が日本へ逃亡中

更新日:2023年03月17日
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インタポール

本日は、香港人の殺人事件の容疑者が日本へ逃亡しており香港警察がインターポールに助けを求めていること。日本政府観光局が発表した2023年2月の訪日外客数で香港人が全体の8.1%を占めたこと。2022年12月から2023年2月の香港の失業率が3.3%となり10ヶ月連続で改善していることをお伝えします。

■香港人の殺人事件の容疑者が日本へ逃亡中
香港の新界エリアの葵芳(クワイフォン)のマンション葵芳閣3座で63歳女性を殺害した25歳の男性容疑者が事件発覚前に日本に逃亡していたことが分かり、香港警察はインターポール(国際刑事警察機構)に助けを求めています。

容疑者はギャンブルに夢中になり友人や家族から多額の借金がありましたが辞めることができず、最終的に父親のガンの治療費を盗んだことで2019年に実家から追い出されました。その後、被害者と同じマンションに住む女性とSNSを通じて親交を深め、その女性がイギリス留学に行っている間に部屋に住ませてもらっていたとのことです。

なお、日本と香港は2008年に「刑事共助条約」に署名をしており、日本は香港の請求に基づき、刑事事件の捜査、追訴、およびその他の刑事手続きについて共助を実施すると定めています。共助には、証言、供述または物件の取得、人物、物件または場所の特定や、拘禁者の移送などが含まれます。

香港の法廷弁護士のAlbert Luk Wai-hungは「香港警察は容疑者が殺人に関係していることを証明するために証拠収集するよう努め、刑事共助条約に従って容疑者を追跡するよう日本の警察に通知する必要がある。しかし、日本の警察が協力を拒否した場合、唯一の解決策は中国政府が日本政府と外交レベルで交渉することだ」と話しました。一方で香港警察はインターポールに報告することで「容疑者のビザはキャンセルされ出身地に戻るよう求められる可能性がある」と話しています。

■2月の訪日外客数、香港人が全体の8.1%
日本政府観光局が発表した2023年2月の訪日外客数の統計データによると、2023年2月の訪日外客数は1,475,300人、うち香港人は119,400人となり全体の8.1%を占める結果となりました。訪日外客数1位は韓国人で568,600人、2位は台湾人で248,500人、香港人が3位となっています。

2022年6月の訪日香港人はわずか833人でしたが、7月1,091人、8月1,299人、9月2,824人、10月36,242人、11月82,989人、12月141,314人、2023年1月151,900人と増加を続けています。新型コロナウイルス流行前後の訪日香港人をみてみると、2020年1月は219,358人、2月は115,613人、3月は9,917人、4月は14人、5月は1人。今月は3年前の状態まで回復してきていることが分かります。

■12〜2月の失業率が、10ヶ月連続で改善
香港政府の統計局は2022年12月~2023年2月の失業率を3.3%と発表しました。前回(2022年11月~2023年1月)の3.4%から0.1%改善して10ヶ月連続で改善しています。失業者数は前回の118,400人から2,700人減少し115,700人、多くの業界で失業率が改善しており、特に小売業界、輸送業界、アート、エンターテインメント、レクリエーション業界で著しく改善がみられました。

労工及福利局の孫玉菡局長は「労働市場の状況は、経済活動の正常化とインバウンド観光の回復に伴い、短期的にはさらに改善するはずだ」とコメントしています。