70%の教師と生徒のワクチン接種で全日授業再開

更新日:2022年01月26日
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ウィズコロナ

本日は、小学校は教師と生徒の両方のワクチン接種率が70%に達した場合にのみ全日対面授業の再開を申請できると教育局が通知したこと、65%の香港市民がウィズコロナ政策を検討準備すべきと回答したこと、黄大仙(ウォンタイシン)が2年連続で旧正月の恒例儀式の一般公開を中止すると発表したことをお伝えします。

■70%の教師と生徒のワクチン接種で全日授業再開
香港教育局が全学校に対して「小学校は教師と生徒の両方のワクチン接種率が70%に達した場合にのみ全日対面授業の再開を申請できる」とレターで通知しました。香港では5~11歳のワクチン接種が先週金曜から始まっており、約40万人いるうち1回目のワクチン接種者数は4,516人(1.1%)と報告されています。現時点ではシノバックワクチンの接種ができますが、2月16日からはビオンテックワクチンの接種が始まります。シノバックは2回接種しなければワクチン接種完了とみなされませんが、ビオンテックは1回接種すればワクチン接種完了とみなされるとのこと。

■65%の香港市民、ウィズコロナを検討準備すべき
香港の民主党が1月14日から603人の市民に対して新型コロナウイルス関連の調査をおこなった結果、65%がシンガポールや英国などで採用されている「ウイルスとの共存(ウィズコロナ)政策」を検討・準備すべきと回答。1日の許容感染者数では30%が「1日1,000件まで」、35%が「1日10,000件まで」と回答しました。ウィズコロナ政策はロックダウンや感染者集計を撤廃し、隔離なしの渡航や大規模な集まりを認める方針のことです。

民主党の袁海文は「WHO(世界保健機関)は渡航制限について、緩和または撤廃すべきだと述べている。よって制限を頻繁におこなうことは香港にとって良くないと思う。また、ワクチン接種したがらない市民を永遠に待ち続けるわけにはいかない」とコメント。一方、中国は「ゼロコロナ戦略」を提唱しており厳しい対策制限を続けています。

■黄大仙寺院が旧正月の恒例儀式を2年連続で中止
香港の観光スポットとしても人気が高い有名寺院「黄大仙(ウォンタイシン)」は2年連続で、旧正月の夜中にお香を焚き願い事を祈る恒例儀式の一般公開を中止すると発表し、100年の歴史をもつ道教の団体「嗇色園(Sik Sik Yuen)」のフェイスブックページとユーチューブチャンネル内で、黄大仙の恒例儀式を生放送すると伝えました。

嗇色園とは黄大仙を管理する団体で1921年に設立。黄大仙は道教信者とその家族のみが立ち入ることが許されていた寺院でしたが、1934年に嗇色園が香港政府に黄大仙寺院の一般公開を申請したことで毎年旧正月の初日に一般公開されるようになりました。1956年になると黄大仙は常時一般公開されるようになりました。

< 香港の新型コロナウイルスの状況 >
香港の新型コロナウイルス新規感染者数は、昨日124人(入境時・隔離中の発見30人、香港市中感染94人)、感染者合計は13,181人(陽性者合計13,519人)、死者合計は213人となっています。ワクチン接種者合計は1回目接種が5,283,594人(78.4%)(シノバック2,027,543人、ビオンテック3,256,051人)、うち2回目接種が4,764,204人(70.7%)(シノバック1,773,837人、ビオンテック2,990,367人)、3回目接種が836,585人(シノバック366,516人、ビオンテック470,069人)となっています。

感染者が急増している公営団地「葵涌邨」では、先週末より2棟で5日間のロックダウンが実施。1棟目はロックダウンが2日間延長され、新たな3棟目も5日間のロックダウンが始まりました。他にも深水埗(サムスイポー)と土瓜湾(トカワン)でもロックダウンが実施されています。また、感染経路不明のオミクロン株感染が6件確認されています。