香港でオミクロン株を確認、各国で渡航制限など

更新日:2021年11月29日
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入国禁止

香港で新型コロナウイルスの変異株「オミクロン株」の感染者が確認されました。オミクロン株の感染者は、南アフリカから11月11日(木)に到着した36歳男性、カナダから到着して同じ隔離ホテル(リーガルエアポートホテル)の向かいの部屋に滞在していた62歳男性です。オミクロン株のアジアでの確認は香港が初であり、これを受けて香港との往来制限や関連ニュースを以下にお伝えします。

■香港がアフリカ8か国からの入国を禁止
香港政府は11月28日(日)午前0時から、アフリカ南部の8か国(南アフリカ、ボツワナ、エスワティニ、レソト、マラウイ、モザンビーク、ナミビア、ジンバブエ)に過去21日間滞在歴がある香港居住者以外の入境を禁止しました。香港居住者はワクチンを2回接種していれば入境できますが21日間の隔離となり、検疫内容を強化し最初の7日間はぺニーズベイの検疫センターで隔離と毎日の検査がおこなわれます。残りの14日間はホテル隔離となります。

■香港からの入国を禁止・検討をしている国
香港でのオミクロン株の感染確認を受けて、ロシアとパキスタンは香港からの入国を禁止しました。欧州連合(EU)は、オミクロン株が確認された地域である香港やイスラエルからの渡航制限を検討しています。フィリピン政府も香港からの入国禁止を検討しています。

香港の呼吸器専門医の梁子超は「渡航制限は、香港人の旅行計画や貨物に深刻な影響を与える。一方、オミクロン株は隔離ホテル内で感染しただけで香港内のコミュニティには広がっていないので、中国本土との往来再開計画には影響しないだろう」とコメントをしました。

■オミクロン株に対応のワクチン開発計画
ビオンテックおよびファイザー、シノバック、モデルナ、ノババックスなどの製薬会社がオミクロン株に対応できるワクチン開発を計画しています。

ビオンテックおよびファイザーは、「自社のワクチンがオミクロン株に対応できるように調整できるかの判断には少なくとも2週間かかる」とコメントしています。モデルナは「オミクロン株に特化したブースター(追加接種)を開発する」、ノババックスは「数週間後にはテストと製造が開始できるよう新ワクチンの開発をすでに始めた」とコメントしています。

< 香港の新型コロナウイルスの状況 >
香港の新型コロナウイルス新規感染者数は、金曜4人(域内感染者0人)、土曜3人(域内感染者0人)、日曜3人(域内感染者0人)、感染者合計は12,428人、死者合計は213人となっています。ワクチン接種者合計は1回目接種が4,741,563人(70.4%)(シノバック1,727,661人、ビオンテック3,013,902人)、うち2回目接種が4,526,733人(67.2%)(シノバック1,666,345人、ビオンテック2,860,388人)、3回目接種が145,803人(シノバック73,624人、ビオンテック72,179人)となっています。

香港天文台によると、今週は気温が下がり、明日は最低気温が17度、明後日は15度まで下がります。