本日の朝刊でアップルデイリーが休刊

更新日:2021年06月24日
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飲食男女

本日は、26年の歴史をもつ香港メディア「アップルデイリー(蘋果日報)」が、6月24日(木)の朝刊をもって最後の発行とし、飲食情報を紹介する有名メディア「飲食男女」も同時に閉鎖したこと。香港航空が700人の解雇をおこなったことをニュースとしてお伝えします。

■本日の朝刊でアップルデイリーが休刊
26年の歴史をもつ香港メディア「アップルデイリー(蘋果日報)」が、本日6月24日(木)の朝刊をもって最後の発行としました。昨日の朝の時点では6月26日(土)の朝刊を最後とする予定となっていました。蘋果日報のウェブサイトも昨日の午後11時59分に閉鎖、飲食情報を紹介する有名メディア「飲食男女」も同時に閉鎖されています。

国安法違反の疑いで発行会社および関連会社の資産が凍結されたことが大きな原因になっていますが、アップルデイリーでは「従業員の安全およびマンパワーを考慮して決定した」と説明されています。

最後となった今朝の朝刊は100万分発行され、見出しは「港人雨中痛別」でした。アップルデイリー本社に集まった香港の支持者たちが雨の中でつらい別れを告げたことを表しており、写真には本社前に集まった市民の姿が使用されました。朝刊の紙面の中では、幹部たちが思い出をつづった記事や、発行停止を残念がる読者のコメント、感謝の気持ちを表す読者のコメントが紹介されています。

なお、香港の飲食情報を紹介する同グループが運営していた「飲食男女」は、フェイスブックの公式アカウントで「1997年から今までの24年間、まっしぐらに突き進んできました。残念ながら今日でお別れです」と最後の挨拶を残していましたが、アカウントは既に削除されています。

■香港航空が700人の解雇を決定
香港航空が香港内および海外の従業員700人の解雇を発表しました。従業員数は現在2,690人のため4分の1以上が解雇されます。また、上級管理職は15%の給与カットとなっていましたが今後は36%の給与カットとなり、香港内の従業員600人は自主的な長期有給休暇を取得することになると併せて発表されました。(香港航空は2020年にも650人を解雇しています。)

香港メディアThe Standardは「香港航空の一部の従業員は7月31日が最終日となる解雇通知を受け取ったようだ」と伝えています。

香港航空の子会社であるHong Kong Aviation Ground Services Ltd(香港空港のグランドサービスを提供)は7月1日(木)に営業停止となり240人が失業するとのこと。

< 香港の新型コロナウイルスの状況 >
香港の新型コロナウイルス新規感染者数は昨日2人(域内感染者16日連続0人)、感染者合計は11,899人、死者合計は210人となっています。ワクチン接種者合計は1回目接種が約2,026,100人(人口の約27.0%)(シノバック884,400人、ビオンテック1,141,700人)、うち2回目接種が約1,322,100人(シノバック543,100人、ビオンテック778,900人)となっています。空港に勤める27歳男性が初期検査で感染力の非常に強い新型コロナウイルス変異株「デルタ(L452R)」の陽性反応となっており、男性が居住する大埔(タイポー)のマンションで昨日ロックダウンが実施されました。