香港とシンガポール、隔離免除に合意
昨日、香港とシンガポールの間で、レジャー・観光など渡航目的に関係なく新型コロナウイルス対策の隔離措置を免除する「トラベルバブル」について合意をしました。香港政府の商務及経済発展局のエドワード・ヤウ局長は「今後数週間で、法改正、航空会社との調整、検査手順などを決めていきたい」と話しています。
トラベルバブルの開始日は未発表ですが、シンガポールのオン・イエクン運輸相は記者会見で「数週間以内にスタートすることを望んでいる」と述べ、香港メディアSCMPは関係者の情報を引用し「12月がより現実的ではあるが、早ければ11月開始もあり得る」と報じています。
また、トラベルバブルの渡航条件も未発表ですが、「検査を受けて陰性証明が必要。人数制限やフライトの指定をおこなう可能性がある。乗り継ぎ客は認めないよう調整する必要がある。旅行前の14日間は他国に滞在していないこと」などの情報を各香港メディアが報じています。
2019年のシンガポールから香港への渡航者数は45万人以上でしたが、2020年1~8月は2万2,590人で前年度比93.7%減でした。また、2019年の香港からシンガポールへの渡航者数は48万9,000人でした。観光業の専門家である姚思榮議員は「香港人にとって、シンガポールは一番人気の旅行先というわけではなかったが、まだ他の国へは旅行できず、シンガポールに注目が集まるだろう」とコメントしています。香港インバウンド旅行社協会の会長は「政府から詳細が発表されれば、旅行会社はホテルや現地ツアー会社とパッケージ企画などを検討するだろう」と話し観光業の景気回復を期待しています。
香港はシンガポールの他にも、日本、タイ、ドイツ、オーストラリアなどとのトラベルバブルを数ヶ月前から計画していましたが、シンガポールが初の合意となりました。姚思榮議員は「香港とシンガポールのトラベルバブルが、香港と他の国とのトラベルバブルの道を開くと望んでいる」と話しています。
< 香港の新型コロナウイルスの感染状況 >
香港の新型コロナウイルス新規感染者数は昨日12人、感染者合計は5,214人、退院者合計は4,943人、死者合計は105人となっています。