HSBC香港口座がポンジスキーム詐欺に利用

更新日:2020年09月21日
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ポンジスキーム

金融犯罪を調査するアメリカ財務省の当局「FinCEN(フィンセン)」の内部文書が外部に流出し、HSBC銀行の香港口座が8,000万米ドル(約84億円)規模の詐欺「ポンジスキーム」に利用されていたと英BBCが報じています。

BBCは「HSBC銀行は、過去(2012年)にマネーロンダリング対応の不備で19億米ドルの罰金が科せられ、マネーロンダリングを取り締まると約束していたにもかかわらず、2013年と2014年にアメリカ企業を通じて香港に送金がおこなわれていた。2013年9月にカルフォルニア当局がポンジスキーム詐欺の調査中であることをHSBC銀行に伝えていたが、HSBCはその後も詐欺師の送金を許可した。」と大きく報じており、HSBC側は「当行は法的義務を果たし、そのような行為は報告している」とコメントをしたようです。

問題となった詐欺手法「ポンジスキーム」とは、まず高配当をうたい文句としてお金を集め、新規顧客が預けたお金を既存顧客に配当として横流しすることで資産運用がおこなわれているかのように思い込ませる手法です。ポンジスキームでは新規顧客が途切れて破綻しない限りは配当が受け取れるため、多くの人が信じ込んでしまうようです。

FinCEN(フィンセン)文書の内容は国際調査報道ジャーナリスト連合(ICIJ)が分析・調査を進めており、他にも世界の主要金融機関の口座が犯罪行為による資金を隠すためのマネーロンダリングに利用されている可能性が示されたとして騒ぎになっています。ICIJは、2016年にパナマ文書(法律事務所モサック・フォンセカから流出した租税回避行為に関する機密文書)を分析したことでも知られています。

< 香港の新型コロナウイルスの感染状況 >
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