尖沙咀の店舗物件が30年前の15倍の価格で売り出される

更新日:2019年05月16日
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尖沙咀マクドナルド

1989年に香港のマクドナルドが6,600万香港ドル(約9億2400万円)で購入した尖沙咀(チムサーチョイ)の店舗物件が、15倍の10億香港ドル(約140億円)で売りに出されていることがわかりました。興味を示している投資家も現れているようですが、米中貿易戦争の長期化が予想されている現状では売却は厳しいだろうという見方も多いようです。

マクドナルドが所有している店舗用物件は、尖沙咀の星光行(スターハウス)の路面にあり広さは4,260スクエアフィート(約396平米)、ドラッグストア大手のワトソンズ(Watsons)に20年間貸し出している物件です。地下にあるマクドナルドの店舗は今後も運営がおこなわれると思われます。

不動産業者Midland IC&I(美聯工商舖)によると、「1億香港ドル以上の不動産物件の購入者を見つけるのは米中貿易戦争の最中は極めて難しい。当社では2019年1~3月にかけて11件の1億香港ドル以上の不動産物件の取引をおこなったが2018年10~12月と比べて56%減少している」と話しました。また不動産業者JLLは「すでに8~10団体がマクドナルドの物件に興味を示している。ヘルスケアや宝石を扱う上場企業などが注目している」と話しています。

香港の店舗用物件の未来について、資産運用会社Bridgeway Prime Shop Fund(盛匯商舖)は「貿易戦争が3か月以上継続すれば中心地の店舗物件価格は10~20%下落するだろう」と予想。香港の大手メディアSCMPでは、「先週、旺角の1,245スクエアフィートの店舗物件が1,800万香港ドルで売却されたが、6か月前は1,200スクエアフィートの店舗物件が4,500万香港ドルで売却されていた。61.4%も下落している」と記事にしています。

マクドナルドは、他にも所有する物件を売りに出す可能性があるようです。