信号システム導入後の車両衝突はシンガポールでも発生

更新日:2019年03月19日
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MTR事故現場

昨日、地下鉄MTRで新信号システム「SelTrac CBTC」導入に向けた試験走行時に車両の衝突事故が発生し大きなニュースとなりましたが、同じ信号システムを使用しているシンガポールの鉄道MRT東西線でも500名以上を乗せた車両の衝突事故が2017年11月15日に発生しており、38名が負傷していたことが分かりました。

信号システム「SelTrac CBTC」は、フランスの大手電機企業Thales(タレス)社が開発したもので、Wi-Fi技術を用いて列車間の安全な距離を計算するシステムで数多くのバージョンがあります。香港に導入予定のバージョンはすでにシンガポールの鉄道MRT東西線や南北線、ロンドン地下鉄のジュビリー線やノーザン線で運用中。香港のMTRコーポレーションは33億香港ドル(約468億円)を投資し導入を進めていたところでした。

シンガポールでの衝突事故についてシンガポール政府は「ソフトウェアロジックの異常が原因」と発表しており、Thales(タレス)社はシステム異常を認め2017年にすでに問題解決したと話していました。今回の香港での事故原因は調査中でありシンガポールでの事故との関連性は不明となっています。

昨日の香港での事故詳細は以下リンクから当社記事をご覧ください。
https://hongkong-bs.com/topics/20190318/

事故の発生現場となった中環(セントラル)と金鐘(アドミラルティ)区間の荃湾線の運行は昨日から本日にかけて停止されており、周辺で大混雑が発生し、代替交通機関となるバスやフェリーも大混雑となっています。本日はバス会社「Citybus城巴(シティバス)、NWFB新巴(ニューワールドファーストバス)、KMB(カオルーンバス)九巴」などが増便して対応をおこなっていますが、引き続き混雑にご注意ください。