中国本土が香港から輸入する香港製品は関税免除

更新日:2018年12月19日
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中国関税

2019年1月1日より、「中国本土が香港から輸入する香港製品は関税免除となる」と香港政府が発表。香港と中国本土は2003年に独自の自由貿易協定「CEPA(経済連携緊密化取決め)」を締結しており、2006年の時点で全ての香港製品が中国本土への輸入関税免除の対象となってはいましたが、原産国の判定基準を定める「原産地規則」というルールがありました。今回CEPAの改訂では原産地規則のルールが大幅に緩和され、中国本土への香港製品の輸出がさらに拡大されることが見込まれます。

香港政府の財政司司長である陳茂波氏は今回のCEPA改訂について、「香港製の定義が広くなる。中国側に輸入される香港製品はそこまで多くはないが、香港で製造される漢方、食品、衣類などを中国に出しやすくなる。」などとコメントしています。

また、香港の議員である林健鋒氏は香港政府の狙いについて、「現在、中国は米中貿易戦争で先行きが思わしくないため、中国政府としては香港企業に大湾区(珠江デルタ地帯、香港、マカオ)へ積極的に投資させたいという思惑があるのだろう。」と分析しています。

2004年から2018年10月までの間、合計971億香港ドル相当の製品が関税ゼロとなって香港から中国本土に出されています。今後、多くの製品が香港から中国本土へ流れることとなるでしょう。