謎の人物「上海ボーイ」が逮捕され香港中が大騒ぎ
昨日、香港の謎多き有名ビジネスマン「上海ボーイ(本名:郭永鴻)」が1億香港ドル(約14.5億円)以上のマネーロンダリングの疑いで逮捕されました。政界から裏社会にまで通じている、マッシュルームカットに70年代風のサングラスをかけた「上海ボーイ」について各メディアは大きな話題として取り上げています。
■上海ボーイとは本名は郭永鴻、香港生まれ59歳、上海出身でも少年でもない。ニックネームの由来は諸説あるが、父親に上海滞在歴があり上海語を話すことから、その子供ということで上海ボーイと呼ばれるようになった。トレードマークのマッシュルームカットはブルース・リーへの尊敬を表している。
ビジネスマンとして知られると同時に裏社会のビッグプレイヤー。海賊版DVDの販売などで財を成したとも言われており、1998年から2000年の期間は香港マフィア「和勝和」のリーダーをしていたという噂があり、現在も強い影響力を持つと考えられている。本人は12歳のときにホテルドアマンとして働き始めたといっている。
■大きな出来事2012年3月、香港の行政長官(日本の総理大臣にあたる)に立候補していた梁振英(後に行政長官となる)の側近や、数々の政治リーダーが出席する夕食会に参加していたことがスクープされ、政治家と香港マフィアの共謀が疑われ大きなニュースとなる。
2015年12月、尖沙咀(チムサーチョイ)の高級ホテル「ザ・ペニンシュラ香港」のカフェで上海ボーイが何者かに顔面を殴られる事件が発生。マカオビジネスでの金銭トラブルとみられており、翌日には500万香港ドルの懸賞金がかけられ尖沙咀エリアに200以上のポスターが貼られる。
2016年3月に日本に滞在しているところを香港メディアに発見され取材を受け、その時は旅行中であると回答をした。 ■逮捕歴複数の逮捕歴があるが実刑を受けたことはない。2012年8月、マネーロンダリングで逮捕されたが告訴されていない。2016年7月、脅迫事件に関与したとされ逮捕されたが保釈。
なお今回の逮捕は、香港で4つの銀行口座を用いてマネーロンダリングをおこなったと疑われているようです。
※写真は、SCMPより引用(https://www.scmp.com/hk)