ルイ・ヴィトン、香港の顧客情報を漏洩

ルイ・ヴィトンの香港の顧客約41万9,000人に影響を及ぼす大規模な情報漏洩が発生したこと、香港郵政が運営するオンライン郵便サービス「EC-Ship」のアカウント保有者の情報へのサイバー攻撃が発生したことをお伝えします。
ルイ・ヴィトン、香港の顧客情報を漏洩
フランスに本社を置くルイ・ヴィトンは7月21日、香港の顧客約41万9,000人に影響を及ぼす情報漏洩が発生したと発表しました。これは、7月に韓国、英国、トルコで起きた一連のサイバー攻撃に続くものです。漏洩したのは、氏名、パスポート情報、住所、Eメール、電話番号、購買履歴などで、決済情報には影響はないとしています。
ルイ・ヴィトンのフランス本社は、6月13日にコンピュータシステム内で不審な活動を検知。7月2日に香港の顧客データも影響を受けていることを確認し、7月17日に香港当局へ報告しました。これを受けて、香港の個人データプライバシー委員会は調査を開始しました。なお、韓国、英国、トルコでも、6月にデータ侵害が始まり7月2日に顧客データへの不正アクセスが発覚し、香港より先に発表がおこなわれていました。
専門家は、これらの攻撃は同じハッカーグループによるものと見ています。2025年上半期には、高級ブランドを狙ったサイバー攻撃が急増しており、ディオールやティファニーなど、LVMH傘下の他ブランドも被害を受けています。
香港郵政にサイバー攻撃、個人情報流出か
7月21日、香港郵政が運営するオンライン郵便サービス「EC-Ship」のアカウント保有者のアドレス帳情報へのサイバー攻撃が発生しました。差出人および受取人の氏名、住所、電話番号、ファックス番号、Eメールアドレスなどの個人情報が漏洩した可能性がありますが、正確な影響については調査が進められています。
EC-Shipは、個人や企業が郵便サービスの準備と支払い、配送ラベルの印刷、アドレス帳の管理、荷物の追跡、一括配送の処理などを行うためのデジタルプラットフォームです。香港郵政によると、サイバー攻撃の確認後、直ちに無許可アクセスをブロックする緊急措置を講じ、サービスは正常に復旧したとしています。
現在、影響を受けたアカウント保有者の正確な数や個人データ漏洩の範囲について調査が継続されており、詳細が判明次第、影響を受けたアカウント保有者に通知される予定です。香港郵政は市民に対し、「我々が個人情報の収集や支払い要求のために電子メール、SMS、ソーシャルメディアを通じて埋め込みハイパーリンクを送信することは決してない。疑わしいリンクをクリックしたり、個人情報や金融情報を提供したりしないように」と注意を呼びかけています。