香港の財政赤字は2024年度も続く可能性

更新日:2023年12月05日
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バンジージャンプ

本日は、香港は2023/2024年度に1,000億香港ドルを超える財政赤字となる見通しであること、10月の香港の小売売上高はインバウンド観光客数の回復に伴い前年同月比5.6%増となったこと、香港政府はカナダにいるアグネス・チョウを全力で追うと発表したこと、日本人男性がマカオタワーのバンジージャンプ後に心肺停止となり死亡したことをお伝えします。

■香港の財政赤字は2024年度も続く可能性
ポール・チャン財政長官は、香港は2023/2024年度、土地売却や印紙税などの収入減少で1,000億香港ドルを超える財政赤字となる見通しだと伝えました。香港では、2020/2021年度が2,325億香港ドルの財政赤字、2021/2022年度は294億香港ドルの黒字に回復したものの、2022/2023年度で再び1,223億香港ドルの赤字となっています。

■10月小売売上高が5.6%増加
2023年10月の香港の小売売上高(暫定値)は、インバウンド観光客数の回復に伴い、前年同月比5.6%増の338億香港ドル(約6342億円)となったと香港政府の統計局が発表しました。小売売上高は11ヶ月連続で増加しており、2023年1月〜10月の合計では前年同期比17.2%増となっています。

2023年10月の小売売上高のうち、アパレルの売上高は前年同月比29.9%増、宝飾品・時計・高級ギフトは27.4%増、医薬品・化粧品は23.5%増となりました。家具は24.8%減、燃料は17.3%減。また、オンラインでの売上高は37億香港ドルで全体の11%を占めました。

政府報道官は「インバウンド観光客数の継続的な回復に伴い、10月の小売売上高は前年同月比でさらに増加した。今後は観光客数のさらなる回復が予想され、小売業界に恩恵をもたらすだろう。家計収入の継続的な改善や、ナイト・バイブス香港(香港政府による夜間経済活性化キャンペーン)などの活動も支援となるだろう」とコメントをしました。

■香港政府、アグネス・チョウを全力で追う
香港で民主化を求める無許可集会を扇動した罪で2019年に収監され、2021年6月に出所した周庭(アグネス・チョウ)が、約2年半ぶりに自身のインスタグラムで「カナダのトロントに留学に来ている。香港の状況、私自身の安全、身体的、精神的健康を考慮するなど慎重に検討した結果、おそらく一生(香港に)戻らない」と投稿しました。アグネス・チョウは現在保釈中であり12月末に香港警察に行くことを求められていたようです。

香港政府は、国家の安全を脅かす行為は極めて重大な犯罪であると強調し「全力で闘い、最後まで追及する」と表明しています。また、「香港から逃亡すれば刑事責任を逃れられると考えるべきではなく、逃亡者は降伏しなければ一生追われるだろう。香港に戻り、警察に協力すべきであり、そうでなければ自分の行動を後悔するだろう」と伝えました。

■日本人男性がマカオのバンジーで死亡
12月3日(日)の午後4時頃、世界一の高さでギネスブックにも登録されているマカオタワーの233メートルのバンジージャンプで、日本人男性(56歳)がバンジージャンプを終えてから息切れを起こし、心肺停止となり病院で死亡が確認されました。

マカオ当局は、男性に目立った外傷はなく死因の究明を進めていると発表しています。香港の心臓専門医Chan Ngai-yin氏は「バンジージャンプのようなエクストリームスポーツは心臓にかなりの圧力を引き起こす可能性がある。心臓や血管の病気を持つ患者は参加を避けるべきだ」とコメントしています。救急医学の専門家であるAxel Siu Yuet-chung氏は「バンジージャンプでは参加者が高速で落下するため、姿勢によっては捻挫や関節脱臼を引き起こす可能性がある。また、重度の近視の人は網膜剥離を引き起こす可能性があるため、バンジージャンプに挑戦すべきではない」とコメントしました。

なお、マカオタワーのバンジージャンプを開発したAJハケット氏はニュージーランド出身の実業家で、バンジージャンプを世界に広めるために1987年にパリのエッフェル塔からバンジージャンプをして逮捕されたこともある人物とのこと。1988年にはニュージーランドのオークランドのカワラウ橋で世界初となる商業用のバンジージャンプ(43メートル)をオープンし「建造物から飛ぶ最も高いバンジージャンプ」のギネス記録を達成。2006年にマカオタワーのバンジージャンプ(233メートル)をオープンし、自身のギネス記録を塗り替えました。