6人乗りの香港タクシーの導入などが提案

更新日:2023年07月07日
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6人乗りの香港タクシーの導入やタクシー運転手を対象とした違反点数制度の導入が提案されていること、シティバスは香港で初となる水素バス3台の運行を今年10月に開始する計画を発表したこと、香港島と九龍を結ぶ3つの海底トンネルで新しい電子自動料金所HKeTollが導入されることをお伝えします。

■6人乗りの香港タクシーの導入などが提案
香港政府の運輸及物流局は香港に6人乗りタクシーを導入することを提案しています。香港には運転手を除き乗客4人乗りまたは5人乗りのタクシーがあり、4人乗りタクシーが約80%を占めています。タクシーの前後に4または5のステッカーが貼ってあるので簡単に確認することができます。

6人乗りタクシーの導入以外にも、タクシー運転手の交通規則違反や悪質なサービスの防止のため、タクシー運転手を対象とした違反点数制度の導入も提案しています。運輸及物流局が立法会に提出した文書によると、「2年間で15点以上の違反点数を累積した運転手は一定期間タクシーの運転を禁止。サービスの質に影響を与える11種類の違反を対象とし、違反の重大さに応じてより厳しい罰則が科せられる。過大請求と乗車拒否や無視はより重大な違反であり10点。遠回りや、乗客に適切な運賃とルートを知らせなかった場合は5点。領収書の発行拒否は3点。2年間で10点以上の運転手はタクシーサービス向上講習の受講が義務付けられる」となっています。

■10月に水素バス3台の運行を開始する計画
Citybus(シティバス)は、香港で初となる水素バス3台の運行を今年10月に開始する計画を発表しました。この計画は香港政府の承認待ちとなっており、水素を補給する水素ステーションも同時に開始する計画となっています。

水素ステーションのコア設備は香港で上場する設備メーカーCIMC Enric(中集安瑞科)傘下のCIMC Hydrogen Langfang Manufacture Base社が製造し、シティバスによる承認は済んでいます。ユーザーフレンドリーなインターフェースとスマートなモニタリングによって実現される高度なセキュリティにより、水素バスへの安全かつ効率的な水素補給ができるとのこと。

水素バスは日本でも導入が進められていますが、水素と空気中にある酸素の化学反応により発生する電気でモーターを駆動させて走行するため、二酸化炭素等を排出せず、走行音も非常に静かだと言われています。

■海底トンネルで新しい電子自動料金所を導入
香港政府の運輸署は、香港島と九龍を結ぶ3つの海底トンネルで、新しい電子自動料金所「HKeToll」を導入します。紅磡から銅鑼湾のクロスハーバートンネル(Cross-Harbour Tunnel)では7月23日(日)午前5時に開始、鰂魚涌から藍田の東区海底トンネル(Eastern Harbour Crossing)と、西九龍から西営盤の西区海底トンネル(Western Harbour Crossing)では8月に開始する予定です。

HKeTollとは、車が料金所で停止をして通行料を支払う必要がなくなるシステムです。フロントガラスにHKeTollのタグ(ステッカー)が貼られていればカードや銀行口座から料金が引き落としされ、貼られていなければナンバープレートが自動検知され、14営業日以内の支払い命令が通知されます。

現在海底トンネルで使用されている自動料金所「Autotoll(日本のETCのような仕組み)」と「有人料金所」は廃止となり、クロスハーバートンネルは7月23日(日)の午前4時から午前5時まで通行止めとなります。

HKeTollを快適に使用するには、運転手はフロントガラスに貼るタグ(ステッカー)を申請取得し、オンラインでアカウントを開設、支払方法の設定(クレジットカードや銀行口座など)をおこなう必要があります。タグを取得していない場合はナンバープレートが自動検知され14営業日以内にFPSやセブンイレブンでの支払いが求められ、支払いに遅延すると追加料金175香港ドル、遅延が続くと追加料金が増え最終的に罰金最大5,000香港ドルとなります。タグの申請取得など詳細はHKeTollのウェブサイト(https://www.hketoll.gov.hk/Landing)をご覧ください。