ワクチン接種の最新情報(5月24日)
本日は、香港の行政長官であるキャリー・ラムがワクチン接種を条件に香港居住者の渡航を検討すると発言したこと、香港政府が12歳から15歳を対象にワクチン接種の受付を開始する可能性を発表したこと、中国の広州市でインド型コロナ感染者が確認されReturn2HKスキームの中止の発表が二転三転したことが話題となっています。
■ワクチン接種が海外渡航の条件となる可能性
5月22日(土)、香港のキャリー・ラム行政長官がフェイスブック上で「香港政府が他国(地域含む)との渡航を協議する際、香港居住者が渡航する場合にはワクチン接種を条件とする予定だ。海外で新型コロナウイルスに感染し香港にウイルスを持ち帰ることを防ぐ」と投稿したことが話題になっています。
詳細は述べられていないため、海外渡航にワクチン接種が条件となるのか、ワクチン接種しなければ隔離措置が強化される、という意味なのかはまだわかっていません。
また、元衛生防護中心総監で香港政府アドバイザーである曾浩輝はラジオ番組で「まもなくワクチン接種は海外渡航の条件となる。香港から出る予定があるならばワクチンを接種すべきだ」と発言したことも話題になっています。
■12歳以上がワクチン接種を受けられる可能性
香港で12歳から15歳を対象としたワクチン接種の受付が開始される可能性があります。香港政府は「子供へのワクチン接種の効果と安全性が科学的に証明されれば実施できる」と話しており、ワクチン評価専門家委員会の孔繁毅はネット講座で「アメリカは12歳からワクチン接種を開始している。香港も関連する研究をしている。欧米では6歳から12歳、さらに若い児童への第三期臨床試験をしており、生後6か月以上の児童にビオンテックワクチンが接種できるかのデータが間もなく出ると想定され、接種可能年齢が緩和される可能性がある。12~15歳のワクチン接種は7月末から開始できる可能性がある」と述べました。
現在、香港では16歳以上を対象にビオンテックのワクチン接種を受け付けており、シノバックのワクチンについては18歳以上が接種の対象となっています。
■香港政府Return2HK中止発表が二転三転
中国の広州市荔湾区でインド型の新型コロナ感染者が1人確認されたため、5月22日(土)に香港政府は広東省を中リスク地区に指定しReturn2HKスキームの中止を発表しましたが、同日夜に広州市の荔湾区のみを中リスク地区に指定しReturn2HKは中止しないと発表を修正しました。香港内では発表が二転三転していると話題になっています。(Return2HKとは、香港に居住する者が中国本土から戻る際に、香港での隔離が免除され入境できる仕組みのこと)
< 香港の新型コロナウイルスの状況 >
香港の新型コロナウイルス新規感染者数は金曜1人(域内感染者0人)、土曜1人(域内感染者1人)、日曜2人(域内感染者1人)、感染者合計は11,833人、退院者合計は11,553人、死者合計は210人となっています。ワクチン接種者合計は1回目接種が約1,254,800人(人口の約16.7%)(シノバック536,100人、ビオンテック718,700人)、うち2回目接種が約891,800人(シノバック397,100人、ビオンテック494,700人)となっています。