マスクで飛沫感染を40%減らせる(香港大学教授)

更新日:2020年05月18日
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香港大学

コロナウイルスの世界的専門家として知られる、香港大学の袁國勇(ユエン・コック・ヤング)教授が主導する最新の研究で、医療用マスクで新型コロナウイルスの飛沫感染を最大40%減らせるとの結果が発表されました。さらに、マスク着用者は感染しても、マスクを着けていなかった感染者よりも体内のウイルス量が最大10倍少なくなるとの結果も出ているとのことです。

< 研究の方法と結果は以下の通り >
1.COVID-19に感染した複数のハムスターを籠に入れる。
2.健康な複数のハムスターを別の籠に入れる。
3.1と2の籠を隣り合わせに設置し空気が流れるようにする。
4.1と2の籠の間にマスクを設置、また、マスク未設置の環境を作る。
5.7日間観察し、感染状況を比較する。

結果は以下の通りです。
・マスクなし:15匹中10匹感染(感染率66.7%)
・感染ハムスターの籠の側にマスク設置:12匹中2匹が感染(感染率16.7%)
・健康ハムスターの籠の側にマスク設置:12匹中4匹が感染(感染率33.3%)

なお、袁國勇教授は実験後に「これまでマスク効果は科学的に証明されていなかった。海外ではマスク効果に懐疑的な専門家もいたが、今回の実験でマスク着用が有効であることが証明された」と話し、「香港人の97%が外出時にマスクを着用している。それゆえ、香港内感染は40%にとどまっており、多くの人が軽度の症状で済んでいる。しかし、最近は気温が上がったこともありマスク着用者が90%以下になっているとの報告もある。マスク着用を続けてほしい」と話しました。

< 香港の新型コロナウイルスの状況 >
現時点での香港の新型コロナウイルスの感染者合計は、昨日3人増え1,055人、退院者は1,024人。昨日新たに感染が確認されたのは、全てパキスタンからの帰国者で、39歳女性とその娘の10歳少女、79歳男性です。なお、今朝6時30分頃、インドに取り残されていた香港人249人が政府のチャーター機で帰国し、ウイルス検査および14日間の検疫対象となっています。