干してある下着や靴が「風水的に悪い」として訴訟
柴湾(チャイワン)のマンション「富景花園」で生活する劉耀鴻さんと林文君さん(以下、原告)が、「下着(ブラジャー)や靴の干し方が風水的に悪い」などの理由で隣人の吳漢生さん家族(以下、被告)に対して訴訟を起こし慰謝料請求していることが話題になっています。
原告はインターネットや本の風水ガイドラインを参考にし「女性用下着は月経との関連で陰の気が強く悪運を招く。靴は靴棚に入れて保管しなければ病気を招き、靴先は地面に向けるべきで、靴先を向けられた側は縁起が悪い。」と主張しており、被告が窓の外に干した黄色や赤色のブラジャーや尖った靴の先が原告の住まいの方向を向いていることを理由に慰謝料を請求。他にも、被告が深夜にパーティーをおこなうなど騒音に対する苦情も申し立てています。
被告は訴えられた内容について、「2003年に入居した時から下着は干しているが今回急に指摘された。靴は大雨で濡れた時に一度外で乾かしていたことがある。パーティーは確かにうるさかったと思うので悪かったが一度だけだ。」と香港メディアのインタビューに回答しています。
香港は風水を重要視することで有名な地域ですが、今回の訴訟内容について風水マスターとして有名なマック・リンリンさんは「下着や靴先については特に気にする必要はないでしょう」とコメントしているようです。
なお、香港政府観光局はホームページにて、香港人の風水へのこだわりについて以下のように説明しています。
「香港に住む多くの人々は、優れた風水は財産を引きつけ、悪運を寄せ付けないと考えています。そのため、新居購入や事務所のフロア設計などから、大型の建築や土木工事のプロジェクトに至るまで、あらゆる事柄を風水師に相談します。香港の街並みが独特な外観をしているのはこのためです。」