2段階税率開始 法人税16.5%が8.25%に

更新日:2018年04月13日
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香港法人税

2018年4月以降の課税年度において、香港でビジネス活動をおこなう全ての事業体(法人、個人事業主、パートナーシップなど)に対して2段階の法人税(利得税:Profit Tax)率が導入されます。

法人事業主の法人税率はこれまで一律「16.5%」でしたが、今後は利益200万香港ドル(約2,800万円)までは「8.25%」、200万香港ドルを超えた利益に対しては従来どおり「16.5%」の税率が適用されます。非法人事業主(個人事業主、パートナーシップ)の税率はこれまで一律「15%」でしたが、200万香港ドルまでは「7.5%」、200万香港ドルを超えた利益に対しては従来どおり「15%」の税率が適用されます。なお、グループ企業の場合は、グループ内の一社のみが軽減税率を享受できます。

2段階の法人税率の適用により、法人事業主は最大16万5,000香港ドル(約231万円)、非法人事業主は最大15万香港ドル(約210万円)がこれまでよりも減税となるため、多くの企業が恩恵を受けることとなります。香港政府は「中小企業やスタートアップ企業をはじめとする企業の税負担の軽減を通じてより有利なビジネス環境を創出。香港の競争力の向上にもつながる。」としています。

香港政府は財政黒字を積み上げており、林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官は2017年10月の施政報告において、巨額の財政備蓄を香港の将来のために適切に活用していくことを表明していました。今回の減税措置により、ますます海外からの香港進出企業が増えると期待されます。