香港内での水上タクシー導入が前向きに検討
更新日:2018年02月27日
香港政府主導で、香港島、尖沙咀(チムサーチョイ)、西九龍(ウエストカオルーン)の間で「水上タクシー」の導入が検討されているようです。
香港政府の立法会議員で現行のフェリーサービスなどについて詳しい姚思榮氏は「現行のフェリーサービスの妨げにならないよう、水上タクシーのルートを設定すべき。政府がライセンス制度や船着き場の建設を支援し、Uber(ウーバー)のようにモバイルアプリで水上タクシーを呼ぶシステムは、ライセンス制度により実現可能となる。2019年には西九龍エリアに新しい施設が続々とオープンするので、アクセスの利便性を高めるために2019年末までに水上タクシーサービスが導入されるのが望ましい。香港市民の交通機関としてだけでなく、観光客の誘致にもつながると期待できる。」とコメントしています。
また、香港の都市開発調査をおこなう非営利団体「創建香港」から援助を受けている米国ウースター工科大学の研究チームが実施したインタビュー調査では、508名のモニターのうち90%以上が「水上タクシーが普及して欲しい」と回答し、75%以上が「モバイルアプリから水上タクシーを予約できるサービスが欲しい」と回答。大学の研究チームは「香港政府は、水上タクシーのライセンス制度を導入し、現時点ではボートの所有者に短期的なライセンスを与えて、水上タクシーを普及させてはどうか?」との意見を出しました。
香港では海底トンネルが開通前の1972年頃まで、「ワラワラ(嘩啦嘩啦)」と呼ばれる小型モーターボートが水上タクシーとして利用されていました。当時の乗り場は中環、上環、湾仔、尖沙咀、油麻地、大角咀に集中していたようです。