加熱式タバコiQOS、香港での導入を検討か
香港メディアThe Standardは、4月に香港立法会で電子タバコの規制枠組みについて議論がおこなわれ、日本で大人気の加熱式タバコ「iQOS(アイコス)」の導入についても議論される可能性があると伝えました。現時点で、iQOSを販売するフィリップモリス社は香港政府からの販売許可を得ていないため販売がおこなわれていません。
世界30ヶ国以上、アジアでは日本、韓国、カザフスタンで販売されているiQOSは「火を使わない、ニオイが少ない、副流煙がほとんど出ない」などの特徴から大人気となっていますが、香港内では導入の反対意見が多く、香港の反喫煙団体である香港喫煙興健康委員会(COSH)は「タバコ業界の新製品販売のための戦略にまんまと乗せられている。有害であることに変わりはない。害が少ないと思い若年層が気軽に始める可能性もある。」と主張しており、香港の医学団体である香港医学会(HKMA)も「どのようなタバコ製品であってもサポートはしない。非喫煙者も気軽に始めてはならない。」など強く主張しています。
また、アメリカに本社を置くフィリップモリス社が、いまだにアメリカでiQOSの販売許可を得られていないことにも注目されており、アメリカでの販売申請を審査する政府機関FDAは1月、「フィリップモリス社が訴えるiQOSは従来のタバコよりも安全という主張には根拠が不十分である」と判断をしています。香港政府も慎重な判断が必要となりそうです。
なお、フィリップモリス社はiQOSの商品紹介ページにて「すでに世界で470万人以上が従来のタバコからiQOSに変えている」と主張。各メディアによるとiQOSの名前の由来は「I Quit Ordinary Smoking(私は普通のタバコをやめます)」であるそうです。