研修ビザの取得や費用などの詳細
香港の企業のもとで研修を受ける場合は研修ビザ(Training Visa)が必要となります。研修ビザは香港でしか得ることのできない技術や知識を習得することを目的として取得するビザであり、主にスポンサー(香港での研修先の企業)が審査対象となります。
職務経験が短い申請者でも研修目的が明確であればビザ取得の可能性が高まります。研修内容が香港以外でも習得できると判断される場合や、就労が疑われる内容である場合にはビザは許可されません。就労ビザや投資ビザと同様に、必要条件や重要ポイントを押さえ、香港イミグレーションが示す審査基準を満たしたビザ資料の作成が大切です。
研修ビザは最長で12ヶ月の研修が認められますがビザの延長はできません。研修ビザの期間が終了した後に、就労ビザへの変更をおこなう方もいますが、研修ビザと就労ビザでは申請者の審査基準が大きく異なり、ビザの切り替えが難しいため、将来的に就労ビザを取得する可能性のある方や就労を伴う研修(On the Job Training等)として香港渡航を考えている方は、初回から就労ビザの取得を目指すケースがあります。
当社では、研修内容やスポンサーの状況、申請者の職歴などをお伺いして適切なビザをご案内しますのでお気軽にご相談ください。目次
香港政府が定める研修ビザの審査基準
香港政府が定めている研修ビザの審査基準を日本語で分かりやすく説明します。研修ビザは「申請者の居住国では習得できない特別な技術や知識を得るために、香港で最長12ヶ月の研修を受けるためのビザ」となります。香港イミグレーションのホームページには以下の基本条件を満たすことで研修ビザが有利に審査されると明記されています。
- 申請者に深刻な犯罪歴、香港への入国拒否(安全上の理由)の履歴がないこと。
- 申請者は研修を目的として入国し、研修先企業は申請者への研修を提供すること。
- 研修先の企業は一定規模のある会社で、研修プログラムを提供できること。
- 申請者と研修先企業の間で、契約が締結されていること。
- 研修先企業は、企業施設内で研修を提供し、申請者の生活費と本国帰国を保証すること。
- 研修プログラムの期間と内容が正当であること。
研修ビザのサポート費用と必要書類
当社では日本人のビザ専門家チームが完璧なビザ資料を作成し、研修ビザの取得までをフルサポートいたします。研修ビザの取得に成功すると、通常はビザ申請時に申告した研修期間(最大12ヶ月)の研修が認められますが、香港イミグレーションの判断で研修期間が短くなる場合もあります。また、研修ビザは研修期間の延長ができませんのでご注意ください。
研修ビザのサポート費用 10,000香港ドル
※当社で初めて研修ビザを申請する企業は、別途3,000香港ドルかかります。※同じ研修先企業の元で複数名を一括申請する場合はディスカウント致します。
サービスに含まれる内容
必要書類の案内 / 翻訳(※1) / ビザ資料作成・提出 / イミグレ担当官への交渉 / 追加資料連絡への対応 / ビザシール対応(支払い、受取り、発送) / 香港IDカードの申請手配(※2)※1 翻訳業務は、日本法人の会社登記簿謄本、財務諸表、雇用証明書を指します。文字数の多い契約書などの翻訳は別途費用となります。
※2 香港IDカードは本人によるイミグレーションでの手続きが必須であり、当社スタッフが同行する場合は別途2,000香港ドルにてサポートします。研修ビザ申請に必要な基本書類
研修ビザを申請するための必要書類をご案内いたしますが、研修内容や研修先企業の状況によりご準備いただく資料が増える可能性があります。当社へご依頼の際は、日本人のビザ専門家より正確な必要書類をご案内いたします。
申請者
- 申請書類(ID 992A)
- パスポートのコピー
- 最終学歴証明(英文証明書)
- 縦5cm × 横4cm の顔写真(1枚)
- 雇用証明書、退職証明書などの証明書
研修先企業
- 申請書類(ID 992B)
- 申請者との研修契約書
- 研修プログラム(研修ごとの期間や内容)
- 会社書類(BR、CI、NNC1 or Annual Return)
- 監査報告書や銀行預金残高コピー
- 事業内容の提示(業務内容、取引先等)
- オフィス賃貸契約書
研修ビザの申請から取得までの期間と流れ
研修ビザの審査期間は、香港イミグレーションへ申請資料を提出してから4〜6週間となります。研修先企業が新会社や小規模会社の場合は、追加資料の提出を求められることが多いことから、研修開始予定日の3ヶ月前にビザ資料をイミグレーションに提出する計画が良いでしょう。申請者が居住している国では取得できない特別な技術や知識を習得するための研修プログラムを作り、研修先企業が審査条件を満たしていれば基本的にビザは許可されます。研修ビザの申請から取得までの流れは以下の通りです。
- メールやお電話で研修ビザのお問合せをいただきます。
- 申請者と研修先企業の状況をお伺い、申請するビザを決定します。
- 当社指定の口座に申請サポート費用のお振込みをいただきます。
- ご案内する資料を提出いただき、当社でビザ資料の作成を開始します。
- 約7営業日でビザ資料が出来上がり、お客様にサインや会社印をいただきます。
- 当社スタッフが香港イミグレーションでビザ資料を提出します。
- 約1週間後に香港イミグレーションから受領確認の連絡が届きます。
- 約4~6週間の審査期間を経てビザの「許可、追加資料、不許可」の連絡が届きます。
- 許可となると香港イミグレーションでビザシール(ラベル)を取得できます。
- 当社がビザシールを取得し、お客様に郵送または手渡しします。
- パスポートにビザシールを貼り、香港に入国してビザが有効となります。
香港IDカードの申請から取得までの流れ
180日以上の研修ビザが許可された場合は、香港IDカードの申請をしなくてはなりません。研修ビザの期間が180日未満の場合は香港IDの申請は不要となります。
香港IDカードの申請が必要な方は、研修ビザが有効となった後、30日以内に申請をおこないます。香港IDカードは香港での身分証明書の役割を果たしており、香港では常時携帯が義務付けられています。香港IDカードの取得後は、出入国時に自動入境ゲート(e道)を利用できるようになったり、公共機関の利用が可能になったりと生活上の利便性が高まります。香港IDカードの申請から取得までの流れは以下となります。
- 香港イミグレーションのサイトから申請予約の申し込みをする。
- パスポートを持ち、予約日にイミグレーションに行く。
- イミグレ担当官の指示に従い手続きを進める。(名前登録、写真撮影、指紋採取など)
- 仮IDの用紙を受け取る。(仮IDにはカード受取期間が記載されている)
- カード受取期日までに香港IDカードを受け取りにいく。
下記は香港イミグレーションが用意しているIDカード申請の予約受付ページであり、申請希望日時、手続きをおこなう場所や申請者情報(Prefill Form)の事前記入がおこなえます。IDカードが申請できる場所は現在「湾仔、九龍(深水埗、觀塘)、新界(火炭、元朗)」の5ヶ所であり、手続きに不安のある方は当社にてサポートしますのでお問合せください。
研修ビザの更新(延長)について
過去に不許可となった1件の研修ビザ
当社では、研修ビザが不許可となったケースが過去に1件あります。不許可通知書には「申請者と研修先企業が不誠実」との理由が記載されていました。本来はビザが許可される申請者であったため、香港イミグレーションへ電話で確認したところ「申請者は以前、就労ビザを2回申請して2回とも不許可となっている。今回の申請ではビザの種類を研修ビザへ変更しているが、申請者の過去の職務が異なっており研修に正当性がないためである。」と回答がありました。
香港政府に虚偽の申請をおこなうとビザが不許可とされるだけでなく、更なる大きな問題に発展することがあります。香港イミグレーションのホームページには、悪質な場合は最大14年の禁固刑、最高15万香港ドルの罰金と記載されています。
当社では、研修先企業と申請者より頂く情報をもとにビザの資料作成をおこなっております。研修ビザを取得するために、申請者の方にとって不利益な情報であっても隠さず正確な情報をお知らせいただきますようお願いいたします。研修ビザが不許可となったケースはこの1件であり、他の方はすべて取得できております。ビザに関する相談は無料となりますのでお気軽にご連絡ください。