世界人材ランキング2025発表、香港はアジア1位

スイス国際経営開発研究所(IMD)が、世界69ヶ国・地域を対象として「世界人材ランキング2025(World Talent Ranking 2025)」を発表しました。「自国人材の投資育成の手厚さ、海外人材を惹きつける魅力、人材の能力の高さ」の3項目を評価してランキングにしており、香港は世界4位(アジア1位)、日本は世界40位(アジア7位)という結果になりました。
世界トップ10は、1位スイス、2位ルクセンブルク、3位アイスランド、4位香港、5位オランダ、6位スウェーデン、7位シンガポール、8位デンマーク、9位UAE(アラブ首長国連邦)、10位オーストリアとなりました。
アジア(東アジア・東南アジア)のトップ10は、1位香港(世界4位)、2位シンガポール(世界7位)、3位台湾(世界17位)、4位マレーシア(世界25位)、5位韓国(世界37位)、6位中国(世界38位)、7位日本(世界40位)、8位タイ(世界43位)、9位インドネシア(世界53位)、10位フィリピン(世界64位)でした。
香港政府の発表によると、香港は前年の9位から4位へと大幅に順位を上昇させ、過去最高順位を達成しました。3つの評価要素すべてで順位を上げ、特に「海外人材を惹きつける魅力」が28位から20位へと8ランク上昇したことが大きな要因となりました。香港は「人材の能力の高さ」において3位(1ランク上昇)、「自国人材の投資育成の手厚さ」では12位(1ランク上昇)となっています。さらに細かい個別指標では、理系大学の卒業生数で世界1位を維持し、金融スキルの利用可能性で3位、管理職への報酬で5位、経営教育の有効性で5位と高く評価されています。
一方、シンガポールは前年の2位から7位へと5ランク下降しました。特に「自国人材の投資育成の手厚さ」が22位から30位に落ちたことが主な要因とされています。教育への公的支出の低さ(63位)と生活費の高さ(65位)が引き続き課題となっています。
日本(世界40位)は前年の43位から3ランク上昇しましたが、依然として低い順位にとどまっています。項目別では「自国人材の投資育成の手厚さ」で14位と比較的良好ですが、「海外人材を惹きつける魅力」が36位、「人材の能力の高さ」が55位と課題が残っています。語学力や国際経験、教育への公的支出などが引き続き改善点として挙げられています。
世界人材ランキング2025(World Talent Ranking 2025)
https://www.imd.org/centers/wcc/world-competitiveness-center/rankings/world-talent-ranking/