香港の財政赤字1000億香港ドルに下方修正
香港政府の2024/25年度の財政赤字見通しが約1000億香港ドルに下方修正されたこと、日本の老舗メガネブランド「金子眼鏡」が香港に初の直営店をオープンしたこと、香港の有名寿司チェーン店「板長寿司」の最後の店舗となる銅鑼湾店が閉店し全店が閉店となったことをお伝えします。
■香港の財政赤字1000億香港ドルに下方修正
香港政府の陳茂波(ポール・チャン)財政長官は、2024/25年度の財政赤字見通しを約1000億香港ドルに下方修正しました。今年2月時点で予想されていた481億香港ドルの2倍以上の赤字となっています。
財政長官は昨日の立法会会議で「債券発行と債務返済を考慮すると、次年度の財政赤字は約1000億香港ドルに増加する。来年の経済情勢が不透明になると予想されることから、政府は歳入、歳出、財政準備金を確認し、今後数年間の財政バランスの回復に向けた戦略を策定する」と述べました。なお、香港は2023/24年度に1,016億香港ドルの赤字を計上しました。
■金子眼鏡が香港に初の直営店をオープン
日本の老舗メガネブランド「金子眼鏡(Kaneko Optical)」が11月30日、香港の中環(セントラル)駅前に直営店をオープンしました。香港で金子眼鏡を販売する小売店は複数ありますが、直営店は初となります。
金子眼鏡の直営店がある建物である畢打行(Pedder Building)は約100年前にボザール様式で建てられた一級歴史建築であり、有名なアートギャラリーなどが入居していることでも知られています。
金子眼鏡(Kaneko Optical)香港店
住所:Shop 502B, 5/F, Pedder Building, 12 Pedder Street, Central, Hong Kong
■寿司チェーン「板長寿司」が全店舗を閉店
全盛期に27店舗を展開していた、香港の有名寿司チェーン店「板長寿司(Itacho Sushi)」の最後の店舗となる銅鑼湾(コーズウェイベイ)店が閉店し、全店が閉店となりました。創業者のリッキー・チェン氏は築地市場の初競り(初セリ)で、最高値でクロマグロを落札する人物としても知られていました。
板長寿司は2004年に創業し、香港ローカル寿司チェーンのトップと言われていましたが、景気低迷と競合他社の増加に直面して2024年初めの時点で7店舗となっていました。2024年4月に創業者のリッキー・チェン(鄭威濤)氏が癌のため東京で亡くなり、店舗は急速に衰退していったようです。
リッキー・チェン氏は中国広東省出身で香港に移住し、日本で寿司とラーメンの料理を学び、板前寿司と板長寿司を創業して大成功した人物でした。