板長寿司の創業者リッキー氏が東京で死去
香港ローカルの有名寿司チェーン板長寿司の創業者であるリッキー・チェン氏が癌のため東京で亡くなったこと、40年以上の歴史がある上海ガニの老三陽が閉店を発表したこと、香港の証券先物取引委員会が暗号資産ビットコインとイーサリアムの現物ETFをアジアで初めて承認したこと、香港の中古住宅価格が過去8ヶ月で最大の下落となったことをお伝えします。
■板長寿司の創業者リッキー氏が東京で死去
香港ローカルの有名な寿司チェーン店「板長寿司(Itacho Sushi)」の創業者であるリッキー・チェン(鄭威濤)氏が、癌のため4月2日に東京で亡くなったことが報じられました。リッキー・チェン氏は中国広東省出身で香港に移住し、日本で寿司とラーメンの料理を学び、香港で味千ラーメンのフランチャイズ展開をする会社の董事総経理(日本でいう代表取締役社長)を務めていました。その後、板前寿司と板長寿司を創業しさらに大成功。香港人で初めて、築地市場の初競り(初セリ)で最高値でクロマグロを落札した人物でもあります。
■40年の歴史ある上海ガニの老三陽が閉店
香港で40年以上の歴史がある上海ガニの小売店「老三陽(Old San Yang)」が閉店を発表しました。上海ガニ以外にも、伝統的な団子「嘉湖粽」が有名な店舗で銅鑼湾の人気グルメスポットとなっていましたが店主女性が60歳で引退を決めたようです。
店主女性は「閉店の決断は経済的理由ではありません。私は17歳の時に父親がこの店を設立した時から働いており、1年362日、1日16時間働き、上海ガニのピークシーズンには徹夜で30時間働き続けることもありました。一生をこの店で過ごしてきましたが、人生に悔いはありません」と話しています。
■香港が初めてビットコイン現物ETFを承認
香港の証券先物取引委員会SFC(日本でいう証券取引等監視委員会)が、暗号資産ビットコインとイーサリアムの現物上場投資信託(ETF)をアジアで初めて承認しました。上場投資信託(ETF)とは、一般的な投資信託とは違い取引所に上場し、株式と同様に証券会社を通じて取引所で売買できるのが特徴です。
2024年1月に初めて米国で承認され、香港での承認に大変注目が集まっています。ロイターは「少なくとも中国の資産運用会社の子会社3社が近日中に暗号資産の現物ETFを立ち上げる予定。」と伝えていますが、さらなる詳細は明らかになっていません。
■香港の中古住宅価格、過去8ヶ月で最大の下落
香港の不動産仲介大手、中原地産(Centaline Property)のデータによると、4月1日〜4月7日の週の住宅価格は前週比1.5%下落し、2023年8月以来最大の下落となりました。香港メディアThe Standardは価格下落の理由について「香港政府が2月末に不動産規制緩和(追加的な印紙税を全て撤廃)をしたことを受け3週間連続で住宅価格が上昇していたが、この反動で下落したとみられる」と報じています。
また、中原地産は声明で「最近は低価格の新築マンション開発が注目を集めており、中古住宅の販売が減少している」と述べました。