香港の資本投資移民ビザが来年より再開
香港政府は昨日、香港で3,000万香港ドル(約5億5,300万円)を投資する外国人を対象に香港に移住を受け入れる「資本投資移民ビザ(資本投資移民計画/Capital Investment Entrant Scheme/CIES)」を発表しました。申請受付は来年に開始する予定です。
申請前の2年間に純資産3,000万香港ドル以上を保有しており、3,000万香港ドルの投資のうち2,700万香港ドル以上は香港の株式や債券などに投資し、300万香港ドルはI&T(イノベーション&テクノロジー)産業をサポートする投資をすることが条件となります。2,700万香港ドルのうち、1,000万香港ドル以内であれば非居住用不動産(商業ビルや工業ビル、完成前の物件も可)に投資することも認められます。投資は少なくとも7年間続ける必要があります。
2003年から2015年の間に実施されていた資本投資移民ビザは、香港政府が指定する株式や債券などに1,000万香港ドル以上投資するという条件でしたが、今回は審査条件が大きく変更されました。
申請者はまずは投資を行うために最長180日間香港を訪問することができます。審査が正式に承認されると、最長2年間滞在できるビザが発行され、更新は最長3年間ずつ可能で、香港に7年間居住すると永住権を申請できます。扶養家族もビザを取得することができます。なお、対象は外国人となるため中国人は対象外ですが、海外永住権を持つ中国人と、台湾人とマカオ人は対象です。
財経事務及庫務局局長の許正宇は「今回の制度は2015年に中止された以前の制度とは異なり、申請者数に具体的な目標はないが、年間の申請者数に関して以前の制度を参考にすると、毎年約4,000人が申請する。この数字で1人3,000万香港ドルで計算すると、投資額は1200億香港ドルに達する可能性がある」と述べています。
認められる投資対象の種類は以下政府プレスリリースに添付のPDFに記載されています。
https://www.info.gov.hk/gia/general/202312/19/P2023121900385.htm