黒雨警報発令中、1884年以降最大の豪雨

更新日:2023年09月08日
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運休

香港天文台は昨晩午後11時5分、最高レベルの大雨警報「黒雨(ブラックレイン)」警報を2年ぶりに発令しました。大雨は台風11号(ハイクイ)の影響によるもので、観測史上(1884年以降)最大の降雨量を記録しており、ほとんどのバス、トラム、フェリーが運休、地下鉄MTRも一部運休となっており、学校の授業は全て中止、また香港取引所は午前の取引を延期し終日中止の可能性もあると発表しました。

会社の出勤について、香港政府は「極端情況(Extreme condtions)が少なくとも正午まで続く。雇用主はこの状況を台風シグナル8と同様に扱い、従業員の安全に十分配慮し柔軟な勤務体制を採用するように」と呼びかけました。労働局は「このような極端情況では、エッセンシャルワーカー(必要不可欠な職種)以外の従業員には出勤義務を課すべきではない。極端情況が解消された後も、道路や交通の状況などを十分に考慮し、勤務時間に出勤できず、時間通りに仕事を再開できない従業員に対して、雇用主は理由なく賃金、手当や休暇を差し引くべきではなく、むやみに罰したり解雇したりすべきではない」と述べました。

香港メディアでは、香港各地の道路が川のようになっている様子、道路で歩行者が流されそうになっている様子、MTR黄大仙駅が深く浸水している様子などが報じられています。特に新界北部の被害は深刻となっているようです。黒雨警報は1時間当たりの降雨量が70ミリを超える場合に発令されますが、香港天文台がある尖沙咀では昨晩午後11時から1時間の降雨量が158.1ミリで観測史上最大となりました。