香港の第1四半期のGDP前年比2.7%増
本日は、香港の第1四半期のGDP事前見積もりが前年比2.7%増となりマイナス成長から脱出したこと、個人所得税申告書発行が33万件減少し3年連続での減少となったこと、2022/23年度の印紙税は30%減で税収5%減の見込みであることをお伝えします。
■香港の第1四半期のGDP前年比2.7%増
香港政府統計局は2023年第1四半期(1月〜3月)の国内総生産(GDP)の事前見積もりが前年同期比2.7%増となり、マイナス成長から脱出したことを伝えました。2022年は4四半期連続でマイナス成長となっており、2022年第4四半期は前年同期比4.1%減でした。
ジョン・リー行政長官は「2023年第1四半期の輸出は減少したが、中国本土の経済が回復を続けており、香港の航空会社のキャパシティも回復していることから、香港の2023年第2四半期の経済は第1四半期より良くなると信じている。また、2023年は2022年より確実に良くなる。労働節の週末に76万人以上が香港を訪れ、ショピングや観光スポットに加えカントリーパークや離島など様々なエリアに行く人が見られた。観光業の開発と地域開発が密接に連携すれば、全体の雇用創出や経済発展につながる」と話しました。
■個人所得税申告書発行が33万件減少
昨日、香港の税務局は240万件の個人所得税申告書を発行しました。昨年よりも33万件減少しており3年連続での減少となりました。
税務局の譚大鵬局長は「納税者が香港を去っているというわけではなく、納税申告書の減少はさまざまな理由によるものだ。例えば、一部の人々は税金の減免措置により納税が発生しない。納税者数が減るとは限らないし、税収が減るとも限らない。香港の経済状況と税制による」と話しました。
■2022/23年度の印紙税30%減で税収5%減
香港の2022/23年度の印紙税は700億香港ドルとなり前年の997億香港ドルから30%減となりました。香港政府の税収合計は前年から183億香港ドル減少し、前年比5%減となる見込みのようです。
税務局の譚大鵬局長は「過去1年間の不動産市場の取引は低調であり、取引量も価格も理想とはかけ離れていたため、印紙税の収入は満足のいくものではなかった。印紙税が必要な住宅用不動産売買の取引数は24,000件減少、その他の不動産の取引数は7,000件減少した」と話しています。
一方、利得税(法人税)は4%増となり1,742億香港ドル、給与所得税(個人所得税)は5%増となり795億香港ドルを徴収しています。現在の香港経済から予測すると次期の税収は5%増となる3,793億香港ドル、次期の印紙税の収入も21%増加し、850億香港ドルになると見込みと税務局は伝えています。