香港経済 2022年は3.5%減のマイナス成長

更新日:2023年02月02日
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布市場

本日は、香港経済は2022年3.5%減のマイナス成長となったこと、羅湖の出入境が2月6日に完全再開する可能性があること、深水埗の布市場が公共住宅建設のため40年以上の歴史に幕を閉じ一部は新しい市場に移転したことをお伝えします。

■香港経済 2022年は3.5%減のマイナス成長
統計局は昨日2022年の国内総生産(GDP)を発表し、国内総生産は2022年第4四半期(10月〜12月)に前年同期比4.2%減となり、2022年全体では前年比3.5%減となり、この結果は政府や経済学者らの予測を下回るものでした。香港経済は2019年と2020年にマイナス成長で2021年はプラスに転じましたが2022年は再度マイナス成長となりました。

政府報道官はデータ発表に伴う声明で「外部環境の悪化と、中国本土との往来制限で、貿易が弱かったことが経済に打撃を与えた。香港内の需要は、まずはコロナ第5波の影響を受け、続いて金融引き締めの影響を受けた。個人消費は、第2四半期以降、特に年末に向けて改善が見られた。新型コロナウイルス流行状況が安定したことにより、社会的距離措置が緩和され、労働市場の状況が改善し、電子消費券の配布も効果があった。今後、香港経済は2023年に回復を示すと予想される。先進国の経済成長の鈍化が引き続き香港の商品輸出における課題となる一方で、本土経済の急速な成長と越境トラック移動制限の緩和がある程度プラスとなるはずだ。隔離措置の廃止と、中国本土との往来再開によりインバウンド観光の力強い回復が予想され、サービスの輸出の回復を下支えするだろう」と述べました。

■羅湖の出入境が2月6日に完全再開か
深センとの境界がある香港新界北の羅湖(ローウー)での出入境が2月6日に完全再開する可能性があると香港メディアThe Standardが報じています。ショッピングモール羅湖商業城を管理するShenzhen Jinluohu Commercial City Property Management Company Ltd.という不動産管理会社が、2月6日に店舗を再開するよう当局から通知があったと述べているようです。MTR従業員やイミグレーション、税関、警察もそれぞれ羅湖駅で再開に向けた準備をすでに始めているようです。

■深水埗の布市場が閉鎖し一部移転
コットン、デニム、レースなど様々な生地が販売されていることで有名な深水埗(シャムスイポー)の布市場「欽州街小販市場(棚仔)」が公共住宅建設のため、1月31日をもって1978年からの歴史に幕を閉じました。一部の屋台は約400メートル離れた「通州街臨時街市」に移転し、2月1日より営業しています。通州街臨時街市には53屋台が営業できるスペースがありますが、昨日時点では、ごく一部の屋台しか営業を開始しておらず、撤退したお店も多いようです。

移転先の通州街臨時街市は以前よりも広々としており、トイレ、換気、防火が向上しています。1屋台の平均賃料は1,800香港ドル。頭條日報の取材を受けたある屋台のオーナーは「現状は生地を売るだけでは事業維持は難しい。靴の加工などのサービスを提供する予定だ」と話しました。

深水埗区議会の主席である覃德誠は「新しい市場はより良い施設でより快適な環境を提供します。議会では、新しい市場により多くの顧客を引き付ける方法について話し合います」と述べました。