9月10日は中秋節、月餅や風習について

更新日:2022年08月24日
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満月

2022年9月10日(土)は中秋節(中秋の名月)、香港は9月12日(月)まで三連休となります。中秋節は中華圏の伝統的な行事であり、お世話になった方に月餅(げっぺい)を贈る風習があります。今年も色々な月餅が発売されており注目が集まる一方、月餅の大量廃棄(昨年464万個)も毎年の課題となっています。

中秋節とは、旧暦8月15日におこなわれる秋の豊作を祝う祭事のことで、中国の殷(紀元前17世紀頃~紀元前1046年)時代に始まり明清時代には一大伝統行事となったようです。家族団らんの象徴である「丸い満月」が見られるため「団圓節」や「団欒節」とも呼ばれており、中国の食卓はテーブルが丸く家族での食事を「圓月」と呼ぶことから、中秋節には家族や親戚が集まり食事会が開かれるようになりました。丸い形をした月餅やフルーツを贈る、お祝い事として灯籠(ランタン)や伝統行事を見るという風習もあります。

月餅については、香港内のレストランや専門店などで販売されています。最近では伝統的な月餅だけでなく、現代人に好まれるように工夫をしたユニークな月餅も発売されるようにもなりました。30年以上にわたり愛されているのは有名ホテル「ザ・ペニンシュラ」が販売しているエッグカスタード月餅(8個448香港ドル)、今年は「胡麻と緑豆ペーストの月餅」と「塩レモンと白い蓮の実のペーストの月餅」とお茶をセットにした2,488香港ドルのギフトボックスも9月10日まで販売しています。

風変わりな月餅としては、ニューヨーク発の有名ハンバーガー店「シェイクシャック」が9月22日まで販売する、砕いた月餅が入っている溶岩カスタードシェイク(48香港ドル)とアイスクリームベースの溶岩カスタードコンクリート(45香港ドル)も注目されています。

このように中秋節が近づくと各飲食業界が工夫をして様々な月餅が発売されるのですが、食品廃棄の問題に取り組む団体「食德好」によると、2021年には過去最多となる464万個の月餅が廃棄、1家族あたり平均1.74個の月餅が捨てられたとのこと。食德好のウィリアム・ウォン氏は「2022年は電子消費券の配布効果で月餅の売上が増え、食べ残しも増える恐れがある。月餅を贈る人は相手が月餅好きかを確認すべき。月餅を受け取りたいかのアンケート調査では、月餅を欲しがる人は減っている」と付け加えていました。

< 香港の新型コロナウイルスの状況 >
香港の新型コロナウイルス新規陽性者数は、昨日6,654人(入境時・隔離中の発見244人、香港市中感染6,410人)、感染者合計は375,219人(陽性者合計1,471,509人)、死者合計は9,620人、入院者数は2,139人となっています。

ワクチン接種者合計は1回目接種が6,800,461人(93.3%)(シノバック3,011,642人、ビオンテック3,788,819人)、うち2回目接種が6,563,510人(90.2%)(シノバック2,875,548人、ビオンテック3,687,962人)、3回目接種が4,829,221人(70.6%)(シノバック1,771,338人、ビオンテック3,057,883人)、4回目接種が281,335人(シノバック127,341人、ビオンテック153,994人)となっています。

現在香港では台風「馬鞍」の接近により台風警報シグナル1が発令中で、香港天文台は本日12時から14時の間にシグナル3に引き上げ、18時から21時の間にシグナル8に引き上げることを検討しています。馬鞍は明日の朝に香港に最も接近し南南西約200km圏内に入り、かなりの脅威となる可能性があるとのことですのでご注意ください。