昨日、携帯電話に緊急アラートが鳴り響く
本日は、昨日大きなサイレン音とともに市民全員の携帯電話に緊急アラートが届き大騒ぎとなったこと、キャリーラム行政長官がコロナの全体検査は優先事項ではないと話したこと、ヘアサロンの営業が再開し予約殺到となっていること、中国政府高官が2047年以降も一国二制度の原則を変更する必要はないと発言したことをお伝えします。
■昨日、携帯電話に緊急アラートが鳴り響く
昨日午後5時55分、大きなサイレン音とともに市民全員の携帯電話に緊急アラートが届き大騒ぎとなりました。その内容は「3月9日よりクイーンエリザベス病院はコロナ患者の指定病院となったため一般患者は訪れないでください」というものでした。緊急アラートは2020年11月26日に1億5000万香港ドルをかけて導入されたシステムで、自然災害や深刻な危険時に発信されるものであり、今回が初めての発信となりました。
香港メディアThe Standardでは「ショッピングモールで皆の携帯が一斉に鳴りビックリした」「地震かと思った」「プーチンが核ミサイルを発射したのかと思った」「ハリウッド映画でエイリアンが地球に侵略した時の警報みたいだった」など市民の声を伝えています。議員の霍啟剛は「本当の緊急時にのみ使用すべきだ」と疑問を投げかけています。
■行政長官「全体検査は優先事項ではない」
昨日、キャリーラム行政長官がコロナに関連する記者会見で「全体検査はまだ計画段階だが、もはや優先事項ではない。感染、重症化、死者数を減らすことが最優先だ」と話しました。
その他にもキャリーラム行政長官は「行政会議がある火曜日以外は、毎日のコロナ最新情報を各局代表とともに説明する」と話し、「巷で流れている噂や誤解について、権威ある説明ができる場であり、メディアからの防疫措置に関する質問を受けることができる場である」と説明を加えました。
■本日からヘアサロンが再開し予約殺到
本日から香港のヘアサロンの営業再開が許可され、今週末にかけて特に男性客の予約が殺到しているようです。また、香港ヘアー&ビューティー商会の会長は「政府は当初、ヘアサロンの営業停止は4月20日までと発表していたため、2ヶ月収入がないことを考え転職を決めてしまった人もいる。突然再開が決まったため、人手が足りるか心配だ」と話しています。
■中国高官「2047年以降も一国二制度を維持」
中国政府高官の夏宝竜が香港代表団に対して「2047年以降も一国二制度の原則を変更する必要はない。香港を統治する愛国者こそが、正しい一国二制度の鍵だ。北京は2019年の黒服の暴動に対しても軍隊を派遣しておらず、香港に独自の資源を使うことを許した。つまりこれは北京が原則を守っているということだ。2020年6月に国家安全法を導入し、2021年5月には愛国者のみによる立法を確かなものとする選挙制度見直しをおこない、香港は正しい軌道に戻っている。」と発言したことを、中国人民政治協商会議の蘇紹聰が伝えていると香港メディアThe Standardが報じています。夏宝竜は国務院香港マカオ事務弁公室主任として香港を担当している人物で、蘇紹聰と同様に中国人民政治協商会議のメンバーです。
< 香港の新型コロナウイルスの状況 >
香港の新型コロナウイルス新規陽性者数は、昨日58,757人(入境時・隔離中の発見7人、香港市中感染58,750人)、感染者合計は238,657人(陽性者合計551,233人)、死者合計は2,869人、入院者数は8,883人となっています。
ワクチン接種者合計は1回目接種が6,362,664人(90.6%)(シノバック2,724,983人、ビオンテック3,637,681人)、うち2回目接種が5,328,821人(78.9%)(シノバック2,076,898人、ビオンテック3,251,923人)、3回目接種が2,114,835人(シノバック749,308人、ビオンテック1,365,527人)となっています。