香港政府に全域ロックダウン検討を提案
本日は、香港政府アドバイザーが香港全域ロックダウン検討を提案していること、公務員の在宅勤務延長が発表され公務員の陽性者拡大も懸念されていること、ワクチンパスがタイプDのレストランで試験的に開始され12歳以上のワクチン未接種者の入店ができなくなったことをお伝えします。
■香港政府に全域ロックダウン検討を提案
香港政府アドバイザーの梁卓偉(ガブリエル・レオン)香港大学医学部長が「香港政府は至急、香港全域のロックダウンを検討すべきだ。香港全域のロックダウンを実施しなければ、たとえ現在のような厳しい制限であってもコロナ第5波は収まらない」と話したことが話題になっています。
香港大学ではモデリング研究での結果予測として「ロックダウンを実施しない場合、コロナ第5波は3月下旬にピークに達し、1日28,000人の陽性者と1日468人の入院者、6月末までに累積死亡者数は900人を超える可能性がある。ロックダウンにより2~3ヶ月間、人の動きを減らせれば死亡者数を大幅に減らすことができる」と発表もしています。
また、香港中文大学の公共衛生学院の助教授である郭健安は香港メディアRTHKのラジオ番組にて「今後数日間で1日の感染者数は2,000~5,000人に増加する可能性がある。市民が制限のルールを守り、検査を受けワクチン接種した場合、感染のピークは2月末または3月上旬で済むかもしれない」と話しました。その他にも、議員の狄志遠は区議員数名と共に「無症状者を見つけるため、1日70万人を検査し市民全員の検査を10日間でおこなうべきだ」とキャリーラム行政長官に提案しています。
■公務員の陽性者拡大により在宅勤務延長
公務員の在宅勤務を2月18日(金)まで延長することが発表されました。政府系サービスは「緊急及び必須の公共サービスと新型コロナウイルス対策関連の業務のみ」となっており、イミグレーションや税務局などではサービスが制限されます。政府職員にも陽性者が拡大しており、金鐘(アドミラルティ)にある土地登記局のカスタマーセンターは職員から陽性が確認され閉鎖、一部サービスをオンラインや他のオフィスで提供しています。房屋署、海事處、東九龍精神科でも陽性者が確認されています。
■飲食店でワクチンパスが試験的に開始
昨日、ワクチン未接種者をレストランや施設に立ち入り禁止とする「ワクチンパス」がタイプDのレストラン(約3,200店)で試験的に開始され、12歳以上のワクチン未接種者の入店ができなくなりました。タイプDのレストランとは、スタッフ全員がワクチン2回で14日経過しているレストランで、現在は1テーブルにつき4人までの着席が許可されています。
< 香港の新型コロナウイルスの状況 >
香港の新型コロナウイルス新規陽性者数は、昨日986人(入境時・隔離中の発見1人、香港市中感染985人)、感染者合計は16,079人(陽性者合計18,794人)、死者は1人増え合計216人となっています。ワクチン接種者合計は1回目接種が5,533,012人(81.8%)(シノバック2,179,860人、ビオンテック3,353,152人)、うち2回目接種が4,938,525人(73.3%)(シノバック1,862,685人、ビオンテック3,075,840人)、3回目接種が1,150,313人(シノバック453,850人、ビオンテック696,463人)となっています。