シンガポールがシノバック製ワクチンを認めず
シンガポール政府が、シノバック製のワクチン接種者を接種者統計データから除外し、モデルナおよびファイザー・ビオンテックの接種者のみを正式なワクチン接種者数として数えると発表しました。香港では、シンガポールと計画しているトラベルバブル(隔離措置の免除)の障害になるのではないかと注目されています。
シンガポールの総人口は約570万人で、370万人以上がモデルナかファイザー・ビオンテックを接種しており、シノバック接種者は7月3日時点で約17,000人となっています。一方、香港は総人口が約750万人で、105万人以上がシノバック製のワクチンを接種しています。
シンガポールがシノバックを除外した翌日、香港政府のワクチン専門家パネルのメンバーである香港大学の劉澤星は「国によって、ワクチン製造者に求めるデータが異なる。例えば、香港は変異株感染が拡大する以前の初期の段階でワクチンの有効性に注目していた」とラジオ番組で話していました。
香港メディアSCMPでは「デルタ株に対するシノバックの有効性は、香港とシンガポール間のトラベルバブルの新たな障害となるか?」と報道がおこなわれています。
< 香港の新型コロナウイルスの状況 >
香港の新型コロナウイルス新規感染者数は昨日3人(域内感染者0人)、感染者合計は11,949人、死者合計は212人となっています。ワクチン接種者合計は1回目接種が約2,509,200人(人口の約33.5%)(シノバック1,052,800人、ビオンテック1,456,400人)、うち2回目接種が約1,697,800人(シノバック701,700人、ビオンテック996,200人)となっています。昨日、ケネディタウンの住民が検査で陽性となり、域内感染の疑いがあるとして調べられています。